どうも、ちゃなです。
私が「ネイキッドウォリアー」を制作しようと思ったのは、2016年の秋頃でした。
実は、その年の夏頃から、ライトノベルを書こうと思っていたのです。
小説はこれまで何本か書いたことがありましたが、キンドルで自費出版したことはありませんでした。数年前からキンドル・デスクトップ・パブリッシング (KDP)が流行り始めていたので、この機会に自分でもやってみようと考えていたのです。
そのとき、「ライトノベルでは、一刻も早く裸の女の子を出さなければいけない」というルールを耳にしたんです(笑)
それなら冒頭一行目からハダカにしてしまおう。それも衆人環視の前で。
そんなシチュエーションが、現実的に起きるとしたら、どんな設定と世界観なのか。
そうやって演繹していって、「ネイキッドウォリアー」の冒頭シーンが生まれたのです。
なんともトホホな話ですね。
当初、主人公の女戦士は、トライアスロンの最中に、とりあえず何とか服を着ようとするのだけど、その都度邪魔されてしまい、とうとう最後まで裸で通してしまう、というプロットを考えていました。
「ネイキッドウォリアー」で、主人公がローブを着ようとすると燃やされてしまうシーンは、その名残です。
でも、ライトノベルとは言え、一つのアイデアから筋の通ったストーリーを練り上げるのは、容易なことではありません。
同時に、街中を使ったレースというシチュエーションだとすると、色んなルートがあるだろうし、一本道の小説にしてしまうのが、なんとなくもったいないような気がしてきました。
そこで思いついたのが、ゲームブックです。
当時はちょうど、日本でもKindle Unlimitedという定額読み放題サービスが始まったばかりでした。そこにFT書房さんがさまざまな100パラグラフのゲームブック作品を投入されていて、子供の頃からゲームブックが大好きだった私は、それらを片っ端から読みふけっていました。
ゲームブックの代表とも言える「火吹き山の魔法使い」をはじめ、伝統的なゲームブックの多くは、400パラグラフあるいはそれ以上の大作が多いのに対し、FT書房さんは100パラグラフ程度の挑戦的な作品を次々に生み出していました。
私は以前にもゲームブックを作ったことがありましたが、300パラグラフ以上の作品を完成させるのは非常に労力を要します。それに対し、100パラグラフであれば、アイデアさえあれば一気に書き上げることができるし、じっくり推敲してバグを潰す余裕も持てます。
ライトノベル用に考えたアイデアと、短いパラグラフ数のゲームブックという新境地。この二つが、私の中でにわかにつながりました。
こうして、「ネイキッドウォリアー」は、ゲームブックとして誕生することになったのです。