ちゃなのゲームブック

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「エリザベス姫と古びた城 ナゾトキブック」レビュー

どうも、お久しぶりのちゃなです。

 

新作ゲームブックの執筆にかかりきりで、ブログの更新がすっかり滞ってしまいました。

私はブロガーではなくゲームブック作家なのでそれは仕方ないと思っているのですが、ここしばらくアウトプットに偏ってしまい、インプットがすっかりおそろかになってしまっているのが問題です。インとアウトのバランスには常に気を配っておかないと、時代に乗り遅れたりアイデアが枯渇したりと、ろくなことがありません。。。

 

さて、前回ご紹介した幻想迷宮書店さんのナゾトキブック「Domino」ですが、早くもシリーズの続編が出ました。 

エリザベス姫と古びた城 ナゾトキブック (幻想迷宮ゲームブック)

エリザベス姫と古びた城 ナゾトキブック (幻想迷宮ゲームブック)

 

 

「エリザベス姫と古びた城」いかにもメルヘンファンタジーなタイトルですよねー。早速プレイしてみました。

 

本作も舞台はイングランド。時代は明示されていませんが、15~17世紀くらいかなと思います。

主人公はマスタッシュ伯爵家に仕え始めたばかりの新米従者です。ここのご令嬢であるエリザベス姫は、可愛いけどわがままでとってもおてんば。いつもメイドや従者を振り回して遊んでいるのです。

主人公は、「東にある謎の古城に、魔法が使えるようになる魔導書が眠っている」という噂に魅せられたエリザベス姫に付き合わされて、冒険に出かけることになります。

エリザベスたちは古城でアネットという名の小さな少女に出会います。ところがそこから先が大変です。次々と襲い来る謎をすべて解き明かし、エリザベスは果たして魔法を使えるようになるのでしょうか?

 

このように書くと、シンプルなメルヘン物語ですねー。実際、本作のストーリーは和気藹々とした雰囲気で進んでいきます。しかし、終盤でエリザベスとアネットが見る光景は、鮮烈な驚きともの悲しさに満ちています。

少ないながらも物語には分岐があり、エンディングもいくつか用意されています。

 

謎の種類は、約20種類。ストーリーの長さとちょうどマッチするくらいです。本作は、「Domino」に比べると、謎のバリエーションが多く、ひらめきを必要とするものから論理的に突き詰めて解くタイプまで様々です。ただ、全体としてはひらめき系が多い印象がありました。前作ではひとつひとつ可能性を潰していけば答えが見えてくる謎がかなりありましたが、本作の謎の多くはただ唸っているだけでは全然ゴールに近づけません。全体としての難易度は前作より低いかと思いますが、苦手な人はちょっと辛いかもしれませんね。

 

実は私、最初の謎でいきなり撃沈しました。あと一歩、答えが目の前にぶら下がっているのに見落としてしまったんですねー。答えのページを見た瞬間、「あ、やられた!」と思いましたよ。

他に2~3、自力で解けない謎がありました。

中でも最終問題は、これもほぼわかっていたのに最後の一押しができずに詰まってしまいました。もう少しゆとりを持って考えていたら、解答を見ずに粘っていたら、と後悔することしきりです。この謎は自力で解けるととても感動するタイプだと思うので、未読の方はぜひ最後まで諦めずに挑戦してみるといいと思います。

 

本作はマルチエンディングですが、私は、正統なエンディングよりも、強引に決着をつけてしまうエンドの方が胸に刺さるものがありました。また、明らかにバッドエンドといえるものにも、それぞれ独特の味がありましたね。

 

それにしても作者のマスタッシュさんは、この作品を3ヶ月くらいで作り上げたようです。ものすごい速さですね!私も見習いたいものです。