ちゃなのゲームブック

ゲームブック作家「ちゃな」のブログです。Amazonキンドルで「ネイキッドウォリアー」等販売中!

Kindle Unlimitedはゲームブック作家にとって得なのか?

どうも、ちゃなです。

 

私はゲームブック作家として、今のところアマゾンさんのキンドル専売で作品を出しています。

そしてキンドル本の販売形態には、通常の電子書籍の単品購入のほかに、Kindle Unlimited(キンドル・アンリミテッド、KU)というサービスがあります。

 

KUは日本では2016年8月に始まったばかりのサービスで、月額980円で対象の電子書籍がダウンロードして読み放題になるというもの。アマゾンは数十万冊に及ぶ電子書籍を読み放題対象として開放しています(ちなみに百万冊以上の洋書も読み放題対象)。

このサービス、米国ではかなり定着した感がありますが、日本ではまだ普及までもう一歩というところでしょうか。サービス開始直後には想定外のロイヤリティがかかってしまい、アマゾンが人気の雑誌など一部のタイトルを無理矢理対象から外して、問題になったこともあるようです。

 

私はサービス開始当初から継続してKUに加入していますが、読んでいるのは一部の雑誌の新刊やゲームブックなどが中心で、他に調べたいテーマがあれば検索して読んでみるくらいです。リストを見ていると、やはり個人作家さんの本が中心で、いわゆるベストセラー本やまとめ読みしたい人気マンガなどが読み放題になることはなかなかありません。中には「3巻まで読み放題対象」といった、まるでお試し版みたいな使われ方をしていることもあります。

 

そんな、まだまだ発展途上のKUですが、この仕組みは作家にとってはどうなのでしょうか?

結論から言うと、私のようなニッチな作家にとっては、結構嬉しいものだったりします。

 

まず、読者側から考えると、興味のある本がKUの読み放題対象になっていれば、購入(入手)のハードルが非常に低い、ほぼゼロに近くなります。なので、「ちょっと興味はあるけど、買うほどではない」という本に手が届くのです。

実を言うと、私はゲームブック電子書籍を読者として購入したことはほとんどありません。ほぼKUで読んでいます。FT書房さんや幻想迷宮書店さんは、今ではほぼすべての作品をKU対象にしてくださっているので、片っ端から読ませてもらっています。

モンスター変貌

モンスター変貌

 

 

これが定価購入だったら、さすがにお財布の口が固くなってしまいますよね。特に、昔読んだけどとっくに捨ててしまった作品なんかをもう一度購入するのは、紙でも電子書籍でも、なかなか勇気が要るものです。KUならさくっとダウンロードして読み始め、飽きたらすぐ次に移るということができます。むしろそうしないと会費がもったいない!

 

つまり、KUは、黙っていてもみんな買うような定番のベストセラーや、じっくり時間を掛けて何度も読み直すような名著よりもむしろ、ニッチな作品でこそ真価を発揮すると言えるのです。

 

では作家目線ではどうでしょうか。KUで自署を読んでもらうことは、収益につながるのでしょうか?

 

KUでは、アマゾンが読者が読んだページ数をカウントして、歩合制で作家にロイヤリティを払っています。このページ数というのはキンドル独自の仕様で、紙のページ数とは一致しません。また1ページあたり単価も公開されていません。どうやら、アマゾンがあらかじめ積み立てた資金から支払われているようで、将来変更の可能性も大いにあります。

 

この点については、既に他の作家さんが色々と分析されています。

umikappa1960.blog.fc2.com

海河童さんによると、KUによる作家の収益は、1ページビュー毎に0.8円。結果として、長編小説ならKUの方が得、短編でもトントン、ということでした。

KU、作家にとっても結構おいしいかもしれませんね。

 

さて、私の場合はどうでしょうか。

アマゾンからは毎月ロイヤリティレポートが送られてきます。そこでは購入分とKUとが分かれていますので、どちらが儲かってるのか一目瞭然です。思い切って収益のグラフを出しちゃいましょう。

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こちらです。

恥ずかしいのでスケールは消していますが、ご覧いただければわかる通り、毎月、購入による収益よりKUのロイヤリティの方が高いんですね。

 

私の本は今のところ3冊とも99円で、単価が安いというのも影響しているかもしれません。

ネイキッドウォリアー (ちゃなのゲームブック)

ネイキッドウォリアー (ちゃなのゲームブック)

 

 

一方で、ゲームブックはその性質上、しょっちゅうページがめくられます。アマゾンがページビューをどのようにカウントしているのかわからないのですが、読者の方が何度もページをめくることで収益が伸びている可能性があります。

実はKUスタート初期の頃は、この仕様を悪用して、見かけ上何千ページもあるようなすっかすかの電子書籍がいくつも出版されたという話もありました。

 

そんなわけで、結論です。

Kindle Unlimited、素晴らしいサービスです。私の本は、買っていただくよりもただ読みしていただく方がお互いお得かもしれません。

是非よろしくお願いいたします!