どうも、ちゃなです。
ソーサリアンTEXTに投稿した拙作「災厄の夜 -テンペスト・ナイト-」が公開されました!
ソーサリアンTEXTは、ブラウザベースのゲームブックという形態で日本ファルコムの名作コンピュータRPG「ソーサリアン」を楽しもうという企画です。
今回、一般投稿を受け付けていたので、ちゃなも参加してみました。
666年に一度襲い来るという「災厄」を打ち倒すため、主人公が奔走する話です。
何回かプレイしていただけるとわかりますが、本作のフローチャートは極めて単純です。
内部的には全125パラグラフですが、フラグ管理をサボって同じ描写を複数のパラグラフにペーストしているので、実質的には80パラグラフ程度の短い作品になっています。熟読しても10分程度でラスボスにたどり着くと思います。
主人公は冒頭で王様から謎の武器「アームロッド」を授かります。これをどのように強化するかが冒険のポイントです。
ラスボスは「数多の災厄」という名に恥じぬ強敵です。いわゆる「真の道」を辿れば難なく勝てますが、それ以外のルートでは能力値とダイス目次第です。どのルートでも勝ち目はありますが、ちゃなはテストプレイで10回くらい死にました。
このシナリオ、二次創作ということでファンサービス色が非常に強いものになっています。
具体的には、ソーサリアンの基本シナリオ15本すべての舞台、作中人物、若しくはアイテムが登場します。各シーンが一シナリオに対応しているといっても良いかもしれません。
ペンタウァの街の人も全員登場します。
(原作の数十年後の世界という設定なのにみんな歳を取っていないのはご愛敬。。原作でも、主人公が何世代交代しても王様は若々しかったですしね。。。)
原作では憎らしかったあの人が意外に頼りになったり、原作で変態だった人はやっぱり変わり者だったり、原作での強敵な相手が既に死んでいたりと、懐かしさがこみ上げてくるのではないでしょうか。
さらに、本作はソーサリアン最大の特徴である「魔法」を強く打ち出しています。
原作ソーサリアンでは、七つの惑星(火星、水星、木星、太陽、月、金星、土星)の力を順に武具に込めることにより、その組み合わせで合計120種類の魔法を使うことができます。
(太陽と月は惑星じゃないじゃん!というツッコミはご勘弁。。。)
当時、コンピュータRPGはおろかどんなゲームを見回しても「120種類の魔法」なんて類を見なかったので、当時度肝を抜かれたのをよく憶えています。
この「魔法の作り方」が一筋縄ではいかず、星を掛ける順番を間違えると消滅してしまったりして、どうやったら強い魔法が入手できるのかが攻略の要となっていました。
本作では、その作業を再現し、ストーリーとリンクさせる試みをしています。
全部で32種類の魔法をカバーしています。それぞれの効果や演出も、原作の雰囲気を再現したものと自負しています。
原作をプレイした方はすぐにぴんとくると思いますので、どうぞ試してみてください。
テーマやラスボスの造型などについては、原作ファンならおなじみのこちらの本を大いに参考にしました。
ALL ABOUT SORCERIAN―ソーサリアンのすべて
- 作者: マイコンBASICマガジン編集部
- 出版社/メーカー: 電波新聞社
- 発売日: 2000/11
- メディア: 単行本
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本書はものすごく充実した解説書ですが、こちらのサイトにもとても詳しい情報が載っています。七惑星による魔法の組み合わせのシミュレーターには大変お世話になりました。
SORCERIAN Data Room - ソーサリアン情報室
原作ソーサリアンを知らない人には、本編は普通のゲームブックとしてお楽しみいただけます。
いろんな展開があって、基本的にラスボスまでは苦もなく到達できるので、あまり悩まずにお読みいただければと思います。システム上、戦闘をすっ飛ばしてエンディングに到達することも可能ですので。。
あ、あと本作のメインBGMはちゃなのオリジナルです。音源は懐かしのPC8801です。昔カセットテープに録音したものをMP3変換したので、ちょっと聴き辛いですけど。。。
本作はちょっとした思いつきと勢いだけで執筆してしまったものですが、ソーサリアンTEXTのチームの皆様には大変お世話になりました。執筆中に何度も励ましやアドバイスをいただき、投稿後はプロ編集者顔負けの校正までしていただきました。本当に有り難うございました。