ちゃなです。「護国記」既に2回死んでます。
※本稿には本書にユニークな特徴に関するちゃなの勝手な憶測が含まれています。
さて、我らがライザは敵襲の混乱の中をひた走り、王女ヴィルファンと合流し、王のもとに送り届けることに成功しました。しかし、目の前には隣国の勇者たちと破壊の呪文が迫ります。
既に死亡フラグが立ちまくってる気がしますが、ここからどうやって脱出するのでしょう……?
……(しばし、指セーブ&ロード発動中)
詰んでますね、これ。
4択のすべて、その前の2択のいずれも、デッドエンドです。
つまり、それ以前の選択で何かを誤っていたということ。
ヒントになったのは、「逃げる」という選択肢を選んだ際、「秘密の脱出路」を主人公が想起したシーン。
これ、先の選択肢で秘密の脱出路を見つけていたから現れた描写ではないでしょうか?
ははあ、これがおそらく、本書の真髄「シームレスフラグシステム」ですね。
伝統的な作品であれば、途中で「もしXXXを持っていれば、YYYへ」みたいな選択肢が出るはずです。読者はそこで、「ああ、XXXを取りそびれたから、失敗したな」とわかるわけです。
ところが本書では、XXXが手に入るパラグラフを踏んだか踏まないかの分岐を越えると、その後のチャートは決して交わることなく続くのでしょう。
(これは現時点でのちゃなの憶測です。検証はしていません。)
ですので、XXXを取りそびれた展開の読者は、「もしXXXを持っていれば」なんてある意味無粋な描写を見ることなく、デッドエンドにまっしぐらとなるわけです。
冒険記録紙が不要という意味ではユーザーフレンドリー、選択肢がヒントにならない点では意地悪、そしてフラグを見せない点は紙のゲームブックよりコンピュータゲームに近い性質であると言えます。
ということは。。。
秘密の脱出路へ向かおうとした主人公は、後ろから斬りつけられて殺されてしまいました。もし、もしも鎧を着ていたら、助かったのでは……?
その前のパラグラフ、近衛発動がかかった場面で、主人公は慌てて斧と小剣と大盾を構えて謁見の間に向かうのですが、鎧は時間がかかるから着けずに行ったんですよね。スーツアーマーだと、慣れてないとたぶん10分以上はかかります。(そもそも独りでは着られないかも。。。)
もしかして、先のシーンで時間を節約していれば、ここで鎧を装着して敵の攻撃を防ぎつつ王女を連れて逃げ延びることができたかもしれない!
……全部ちゃなの憶測ですよー。責任は取りません。
次回に続きます。