護国記は一度ハッピーエンドを迎えましたが……これ、どっちかというとバッドエンドですよね。
というわけで我らがライゼは再び次元の渦にダイブします。
以前から気になってたのですが、タイムリープ直後に主人公が本を読む場面。「本を読まない」という選択肢があるんですよね。
全部の本を順番に読める展開であれば、「読まない」という選択肢は、既に情報を知っている読者のためのショートカットとして提示することもあります。でも今回は、一冊しか読めない構造になっているので、もしかすると……
ビンゴでした。
本を読む時間を節約して、主人公は別のことを考えます。
とにかく味方が欲しい。そりゃそうですよね。いくら未来が分かっていたって、一人で英雄達を相手にはできません。
オグマティスは間違いなくキーパーソンなのですが、所詮軍人。主人公の話に耳は貸さないでしょう。ここは同僚に相談します。
存外あっさり話を信じてくれたクライン。
この後の選択肢は複雑で、「何を目的に動くか」「誰の話を聞きに行くか」「その後王城のどこに向かうか」を考えさせられます。
気になっていたのは、謁見の間に向かう途中、武器庫で見た封印されている剣なのですが……それを取りに行こうとすると、闇公子に遭遇して殺されます。
一見関係なさそうな、山狩りに行ったオグマティスに合流することを目指すことにしました。
オグマに体当たりして無理やり話を通しに行くと、なんか体育会系のノリで聞き入れてくれます。
ところでこの人、どうしても「ファイアーエムブレム 暗黒竜と光の剣」の傭兵オグマさんの顔が浮かんでしまうのですが……。著者の方は「フレイム・エスカシャン:サーガ」も執筆されていますから、もしかして意識しているかもですね。
さあ、オグマと30人の部下とともに城に急遽帰還すると、襲撃に間一髪間に合います。
ここで主人公の記憶がフル活動!ファイアボールが来るから散開しろ!防御呪文で防げ!2発目は耐えられないから逃げろ!
「こちらの動きが読まれている?」と敵さんもびっくり。しかし、やりすぎたので目を付けられます。「四肢を切断して生け捕りにしろ!」
わーお、そんなことされたら自殺もタイムリープもできなくなってしまうじゃないですか。捕まるくらいなら先に自決するしか!
……ってこれもタイムリープもののお約束ですよねー。
さて、主人公はさらに三英雄に戦いを挑みます。こっちに武器や技量がなくても、敵の動きが先読みできるので、戦いを有利に進めることができるんです。気分は「ジョジョの奇妙な冒険」の「ディアボロ」でしょうか。
かくして、主人公は王女ばかりか王までも伴って脱出に成功します。
しかし、騒乱のさなかにオグマは行方不明となり、亡命後の生活が安定したところで王も姿を消すことに。。。
ここでエンディングですが、やはり私の望んだ結末とは言えません。
何十回となく繰り返されるタイムリープ……続きます。