ちゃなのゲームブック

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誌上リプレイ「ポッジョーリ教団の謎」 その19 ポッジョーリの玉座

ちゃなです。

Obishaaを探しにポッジョーリ教団の本拠地に侵入したDerilion。旅の途中で何人もの魔女の助けを得ましたが、結局決め手となるアミュレットを完成させることはできませんでした。

そして、暗闇の中で縦穴に落ちて気を失った彼女が見たものは……

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Thrones of Pajoli

わーお!これは遂に最深部ですね。目の前にプールがあるのも聞いていた通りです。

奥に座っているポッジョーリ集団に駆け寄ろうとしましたが、体が動きません。

「Obishaaをどこへやったの!」

「彼女のことは重要ではない」

Derilionの頭に直接声が響いてきます。

「そなたがここに戻ってきたことが重要なのだ」

「どういう意味よ。こんな場所知らないわ」

玉座に座るが良い。そうすればそなたも思い出すであろう」

するとDerilionは体が動くようになったのを感じます。うーんこれはどう見てもアレですね。座ったらイービルエンディングですね。もしかしてDerilionこそがポッジョーリで育てられた魔女だったということなのでしょうか?そんな生い立ちではなかったと思うのだけど。。

選択肢は5つ。玉座に座るか、アミュレットを使うか、Obishaaの居場所を問い詰めるか、戦うためにアイテムを使うか、その場にとどまるか。

普通に斬りかかる手はないんですね。てか、この期に及んでまだ一度も弓矢使ってない。。。

アミュレットが使えない時点でもう完全に詰んでる気がバリバリしますけど、なんとか打開策を考えましょう。まずは少し話を聞いてみましょうか。

 

「Obishaaの居場所を教えなさい!」

「彼女は別の場所に送った。そなたの案ずるところではない」

「生きてるんでしょうね?」

「……多分な。だがそれは重要ではない。玉座に座るのだ」

……ってことはやっぱりさっきの声は本物のObishaaではなかったのね。

選択肢は変わりません。

仕方ない、一応何かほかのアイテムを探してみようかな。

 

ところがDerilion、いきなり剣を抜きました。

玉座に座るつもりはないわ!」

「……そうか、ならば死ぬしかないな、Derilion!」

……どうやらこの選択肢は単に戦うという意味だったらしいです。道理でただ襲い掛かる選択肢がないわけだ。。

 

プールの中から現れたのはダイアモンドエレメンタルです。Healthが24とだけ明示されています。本書は主人公の能力値が高くても戦闘での被弾は防げないので、これ普通には勝てない相手ですよねー。

ここで再びアミュレットのことを聞かれますが、付与は完成していないので。。

アミュレットをかざすも、効果なし。期待させるなよー。

Detectionのテスト、6で成功。

Derilionはエレメンタルの動きに呼応してプールの色が変わるのに気が付きました。プールにたどり着ければ何か打開策が見えるかも!

しかし続くSpeedのテストは7で失敗。意外に素早いエレメンタルの攻撃で5ダメージも食らいます。そして戦闘へ。

 

Diamond Elemental Speed9 Accuracy10 Damage3 Health?

 

うわーこりゃ無理だー!

ただでさえ最強の相手なのに、Derilionはアミュレットを完成させてないと1ダメージずつしか与えられないということです。Accuracyは現在12なので必中ですが、それでも倒すのに実に24ターンかかるのです。敵の命中率は9割以上なので、おおよそ70ダメージくらい食らう計算になります。

つまり事実上絶対勝てないんですね。

ちなみにアミュレットが完成してても一回2ダメージですから12ターンかかる。敵はその間に30ダメージ与えてくるのでやっぱり勝てませんね。。

おそらく何か他の手段と組み合わせて敵の初期Healthを減らせるのでしょう。Health10でも厳しいくらいです。

 

もう、一人殺すも二人殺すも同じなので、勝ったことにします。

「さあ、Obishaaの居場所を言うのよ。そうしたら命は助けてあげる」

「ここからはるか先、クリスタルの滝だ」

「嘘をつけ!クリスタルの滝なんておとぎ話でしょ」

「違う、実在するのだ。さあ、玉座に座ればそなたをかの地に送ってやろう」

「あなた、私がバカに見えるのね?それじゃ自分で探すわ」

「勝手にするが良い」

「最後の質問よ。なぜ私はここに送られたの?」

「そなたの魔力ゆえだ、ライトブリンガー。そなたの魔力を欲したのだ」

「私は魔法使いじゃない」

「いいや違う。そなたは発見の魔力を持っておる。使いこなせば強力な存在になれる。信じられないか……なぜ我らが嘘をつかねばならんのだ?」

ポッジョーリの話にDerilionは耳を疑います。今まで自分のカンで生き延びてきたのは、魔法の力だったの?

……確かに、これまで何回か、天性のカンで危険を避けたり、なんとなくそんな気がするといった描写が出てきましたね。さりげなく、ですが。なかなか芸が細かいです。

「出口はどこ?」

「それは一番簡単な質問だな。後ろのドアだよ」

 

さて、ここで今更玉座に座るという選択肢はもはやありません。素直に退室するか、それともポッジョーリの首を獲るかです。

まあ、一応素直に喋れば命は助けると言いましたからねー。それに相手もまだ余力を残してそうですし、無理な攻撃は避けましょう。

 

ところが!部屋の奥にドアは見つからず、Derilionはトラップスイッチを踏み抜きます。Speedのテスト、7でもちろん失敗。。

ダーツで1ダメージを受けました。最深部だというのに案外ちょろい罠でした。。

 

怒りに身を震わせ、Derilionはポッジョーリに向き直り、そして剣を突き立てます。しかし剣は素通りして玉座に刺さりました。プロジェクションかよ!

「あなたは一体どこにいるの?」

「クリスタルの滝だ。Obishaaとともにな」

さっきと微妙に言ってること違いますが。

完全に我を失ったDerilion、玉座を片っ端から蹴倒します。すると、最後の玉座が倒れた瞬間、彼女は洞窟の外にテレポートさせられました。

 

Derilionは失意のうちに村に帰ります。彼女にHuraneeの安否確認を託した女性が出迎えてくれました。……Huraneeって誰だったっけ?妹を奪われたって言ってた人がいるのは憶えてるけど。。

見つからなかったと正直に伝えると女性は泣き崩れます。

彼女が落ち着くのを待ってDerilionはクリスタルの滝について尋ねます。

「ここからとても遠い、東の果てだよ。Tombinの町を訪ねるがいい。きっと助けになってくれるさね」

……あっさり教えてくれました。クリスタルの滝っておとぎ話じゃなかったんですね。

 

ここで能力値が全快します。ドーピングしたAccuracyとStealthも戻っちゃいますけどね。

そしてDerilionはObishaaを探しに、東へと足を運ぶのでした。