ちゃなのゲームブック

ゲームブック作家「ちゃな」のブログです。Amazonキンドルで「デレクの選んだ魔法」等販売中!

新作ゲームブック「醜悪なタイムライン」がFT新聞様より配信されました!

こんにちわ、ちゃなです。

今日は第三日曜日。そう、FT新聞様から日曜ゲームブックが配信される日ですね。

ご存じない方のため説明しておくと、FT新聞とは日本で随一のゲームブック専門出版社であるFT書房が出している無料メルマガです。完全無料、広告なし、毎朝配信でなんと通算3000号に達しようとするメガ長期連載。内容はゲームブック関連の他にもクトゥルフとか本の紹介とか盛りだくさん。少しでもかするところがあれば登録しておいて損はありませんよ。公式サイトから2週間バックナンバーが読めます。

ftbooks.xyz

そのFT新聞様に、ちゃなはこれまで2回ゲームブックを投稿しています。

第一作は「700万人のFT」。FT新聞の読者様を主人公と見立てた、全700万パラグラフ、最高難度をズルなしでプレイするとクリアまで概算20年かかるという超大作(??)です。既に配信終了していますので、読みたい方はFT書房にお手紙をどうぞ。(ちゃなはFT書房様を通さずに公開するつもりはありません)

そして本日配信されるのが二作め、マーダーミステリー風ゲームブック「醜悪なタイムライン」です。

 

本作は、ちゃなのゲームブックをお楽しみいただいていた方にはちょっとショッキングな内容かもしれません。

舞台は現代。主人公は殺人事件の現場に居合わせて、謎を解くために奔走することになります。冒頭に注意書きを設けておりますが、殺人、自殺、麻薬、性表現といった不快描写を含みますので、お気をつけください。

 

ここからは技術的な話になりますが、実は本作にはちゃながこれまで制作で培ってきた技術やギミックのすべてが注ぎ込まれています。

・タイムライン(マーダーミステリー等で用いられる時間軸を用いた整理)

・パラグラフジャンプ(本文中に明示されていないパラグラフへの遷移)

・パラグラフトリック(パラグラフ番号自体に別の意味がある)

・螺旋型半双方向(ループを繰り返すうちに新たなルートが見つかる構造)

・謎解き(解かなければ先に進めない)

・社会派(現実世界に対する警鐘)

・マルチエンディング(プレイヤーの選択によって結末が変化する)

・マルチプロット(プレイヤーの選択によって真相自体が変化する)

メタフィクション(作中で物語の視点が高次に移る)

叙述トリック(語り手が読者に何かを隠匿する)

ダブルミーニング(同じ文章でもそれまでの経緯によって解釈が異なる)

・オマージュ(とある超有名作家へのリスペクト)

これらを全2000パラグラフ(??)の中に詰め込みました。

 

なので、ちゃなの中では本作が一つの総集編となります。

……決して好きな作品ではないんですけどね。むしろ執筆しながら何度も吐きそうになってました。まあ、たまにはこういう作品も書かないとね。。

果たしてどう映るかは皆様次第。ご笑覧いただければ幸いです。

 

あ、そうそう。ちゃなの処女作マーダーミステリー「未完のエクシード」の無料配布期間は今日までですのでお忘れなく!

chanagame.booth.pm

 

「醜悪なタイムライン」の配信はFT新聞様のアーカイブが消える2週間後までです。こちらも配信終了後にちゃなから刊行することはありませんので悪しからず。