どうも、ちゃなです。
私はゲームブック執筆にはThe GameBook Authoring Tool (GBAT)を用いています。
これは、ゲームブック作成に特化したテキストエディタのようなもので、非常にシンプルで使い勝手が良いのが特長です。
使い方は文芸遊戯研究会さんのサイトに詳しく載っています。
似たようなツールは他にもあって、上記サイトに大量に紹介されていました。私は一通り試してみましたが、GBATがベストでした。ただ、好みの差はかなりあると思います。
そして、このGBATも、少し使い込んでみると、どうしても粗が見えてきます。
ツールの使い心地は、メリットよりもデメリットの影響が大きいので、今回はGBATを検討している人のために、それらをちょっと指摘しておきます。
(1)お値段
GBATには通常版とPro版があります。
通常版は無料ですが、100パラグラフまでしか作れません。Pro版は10000パラグラフまで対応しています。
しかし、このPro版が39英ポンドします。今だと5500円くらいですね。正直、プロ向けの値段設定という感じです。
一本買えば、アクティベーションコードを入力するだけで、何台にでもPro版をインストールできます。この点はメリットですね。
(2)バグ
深い階層に置いたGBATを開こうとすると頻繁に強制終了します。なので、私はデスクトップにファイルを移してから作業しています。
それでもたまにフリーズする上に、オートセーブ機能がありません。頻繁に手動でセーブしておかないと、作業内容が消えて泣きを見ます。
あと、フローチャートだけを画像ファイルとして打ち出すことができるのですが、これが結構バグります。端っこが切れたりします。モニタを見ながら行う以外の作業にはまったく向いていません。
→制作者様によるとバージョンアップにより対応中だそうです。
現在執筆中の新作のチャートはこんな感じです。
ちなみにチャートの自動生成は、結構的確です。一つ分岐を変える毎に全体を書き換えて、一番見やすい格好で提示してくれます。
(3)重さ
300~400パラグラフ以上にもなると、結構動作がもたつきます。実用に耐えないということはありませんが、ちょっとイライラすることも。。。メモリ16GBでも同じなので、多分ハードが原因ではありません。これだと、10000パラグラフの作品を作るのは事実上無理じゃないかなあ。。
→制作者様によると改善を検討中だそうです。期待しています!
(4)編集機能
「検索」や「全置換」がありません。小説としての完成度を高めるには表記揺れのチェックが不可欠ですが、GBAT単体ではそれができません。
私は、ファイルをHTMLに移してからオフィスソフトで読み込んで推敲しています。
そんなわけで、色々と難点もあるわけですが、それでも私としては結構気に入っています。
制作者様からも力強いコメントをいただきました。今後が期待されますね!
なお、GBATで打ち出すファイルは基本HTMLなので、これをキンドル仕様にするにはもう一工夫必要です。そのあたりについてはまた今度ということで。