ちゃなのゲームブック

ゲームブック作家「ちゃな」のブログです。Amazonキンドルで「デレクの選んだ魔法」等販売中!

ゲームブックの制作実況(9)

ちゃなです。

本文執筆しながら曖昧だった設定を煮詰めていきます。

この工程は作家によってかなり異なると思います。私は長編の場合はそこそこ詳し目に決めてから書き始めるのですが、今回は企画ものの短編ということもあり、私自身が試行錯誤しながら後付で設定を作っています。効率は悪いけれど、意外な発想を思いつきやすいとの、何より書いてて楽しいのが最大のメリットですね。完全に決めてから書き始めるとひたすら作業になってしまうので。。

 

さて、カルバドールがどうやって裏切り者を見つけるのか。

標的は男だが、女に化けているかもしれない、という情報を出すのはどうでしょうか。メタ視点かつ振り返りなのですが、パラグラフ1で唯一地の文で性別を明かしていないマリーに疑惑の目が向くかもしれません。

あるいは、パラグラフトリックを使うのはどうか。パラグラフ番号に意味をもたせ、例えばパラグラフ番号が10の倍数で会話した相手はシロと判断できる、といった特殊ルールを設ける手法です。パラメータや分岐、テキスト量を増やさずに読者に情報を与えることができるので、本作には割と合うかもしれません。パラグラフの割り振りに手間がかかりますが。。

 

とにかく、登場人物のイメージを膨らませながら紹介文のパラグラフを作っていきましょう。

イシスは主人公らしくオーソドックスに。

カルバドールは先ほどから悩んでいて、とりあえず普通に書いておきます。

ソロンは東方の出身なので、それらしい設定を考えます。帝国というのは国を併合して大きくなるものなので、ソロンの故郷も征服されたことにしましょう。東方ではありませんが現在制作中の「オクトシャードサーガ」にはシンカーンという都市国家があります。日本語をもじった名前にしましょうか。魔術なので大学、大きい学……法医学……ローイガク王国。変な名前!大丈夫、100回も書いてればなじんでくるでしょう。。。

描写の制限を増やしたくないので、本編では年齢を明らかにしないことにしました。とはいえソロンはそれなりの年齢です。運命の徒で何度も憂き目に遭っていて、いい加減独立したいというところで迷宮の魔力を独り占めするチャンスをつかんだことにします。試しにパラグラフトリックも仕込んでみましょうか。

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Text2

ノアは……あんまり書くことありませんね。人生経験も短いし、ただ脱出するだけですからねえ。。

せっかくなのでサッカバート御大を登場させておきます。いい人なのか悪い人なのかなんとも言えない感じで。一周書き上げたら描写を変えるかも。。

 

うーん、テキスト執筆の速度が想定より遅いなあ。これじゃ2週間で校了はちょっと厳しいかも。。。

ゲームブックの制作実況(8)

こんにちわ、ちゃなです。

新作ゲームブックは昨日でチャートが完成しました。あとはテキストを執筆するだけです。

とはいえ、今回は下書きの段階でストーリーの細部を詰めてないので、制作はここからが本番といったところ。

登場人物の設定も少々変わりました。

・ノア 少年。

クリア条件 途中で後戻りして迷宮から脱出する。

特殊イベント 最後まで誰かと一緒に行くと生け贄にされる。

・カルバドール 戦士

クリア条件 裏切り者のマリーを殺す。

特殊イベント なし

・無明のターナー 盗賊

クリア条件 宝部屋に到達する。

特殊イベント なし

・ソロン 魔術師

クリア条件 コントロールセンターに到達する。

特殊イベント なし

・マリー エージェント

クリア条件 魔神復活を阻止→イシスとともに魔神を復活

特殊イベント イシスと同行すると友情が芽生える

・イシス 女神官

クリア条件 魔神を復活させる

特殊イベント なし

ホッブス 召喚士

クリア条件 兄の亡霊と再会する

特殊イベント なし

・ンドルフ ???

クリア条件 全員を殺す

特殊イベント 一周目では選べない

昨夜考えたのはホッブスについて。役柄もクリア方法もソロンと酷似しているので、設定を大幅に弄りました。自分の使役する悪魔を訓練するのではなく、過去に迷宮に挑んで帰らぬ人となった兄の身に何が起きたのかを突き止めることを目的とします。

 

まずプロローグ。ここは教祖サッカバートからの手紙というか呼びかけの形式で書いてみます。

続いてお定まりのルール説明。主人公の名前が唯一のパラメータであることを明示します。

私の作品ではパラグラフジャンプの有無についても記載しておくのが通例なのですが、本作はパラグラフジャンプが隠し主人公の一カ所だけなので、敢えて書かずにおきます。他作品を読んでいただいている方限定のミスディレクションですね。

逆に「ファントムドミネーション」の前書きでは、他作品の書きぶりとのわずかな違いがヒントになってたりします。

 こういう細かすぎて伝わらないこだわりは、クリエイターとしては考えてて楽しいですが、基本伝わらないのであくまでほどほどに。

 

物語の舞台は帝国。帝国とだけ曖昧に記述しておきます。一応、エクスフィアの帝国朝時代、「魔皇を継ぐ者」の舞台である闇の帝国をイメージしています。

魔皇を継ぐ者 (ちゃなのゲームブック)

魔皇を継ぐ者 (ちゃなのゲームブック)

 

 同作では皇帝ラグナリウスとその一族が偉人として描かれていますが、本作では帝国は悪役ですからね。同じ帝国かどうかは読者の想像にお任せするようにします。

迷宮が存在するのは帝国辺境のミズリン。ミズリンはたまたま昨日観た「ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー」のスターロードの故郷ミズーリ州から。

 

パラグラフ1では唯一、読者を気にせずにすべての登場人物の台詞を出すことが出来るので、彼らの特徴や関係性について描写しておきます。小説ではないのであまりやり過ぎると読者が飽きてしまうのでほどほどに。革鎧=盗賊、といったアイコンにもある程度頼ります。普通は口調などを印象づけて区別をつけやすくするのですが、本作では誰のセリフかわからないようにする必要があるので、あまり個性を出さないようにします。

ここで第八の登場人物であるンドルフの存在を臭わせるかどうかは迷うところですね。遊び心で台詞を一つだけ混ぜ込んでおくくらいにしておきましょうか。

あと、カルバドールの標的がマリーというのはなにかヒントが要りますね。現状誤った人物に襲いかかるパラグラフは用意できてないのですが。ただ選択肢があるから襲ってイシスとの二択というのはあんまりです。

女性というヒントを与えれば二択に絞れるけど、逆に単純すぎるかなー。男の娘というのも考えましたが。。。

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Text1

頭の中では色々と考えつつも、とりあえず思いつくままに書き進めていきます。

今回は100パラなので、後で矛盾が出てきても直すのはさほど手間ではありません。そもそも本作はすべての主人公ルートを逐一確認しなければならないので、推敲の手間が結構大変そうですが。。。

ゲームブックの制作実況(7)

ちゃなです。

ゲームブック制作の実況中継も早7日目。今日はチャートを完成させましょう。

 

いくつかの分岐によって、単独行動するか仲間と一緒に進んでいくかの展開が変わってきます。

団体行動ルートの場合、本作では誰が相方かが確定しないルートが多いのが特徴です。何しろ主人公が8人いますから、いちいち分岐していたらパラグラフ数が8倍になってしまいますから。

なので、なんとなく複数で動いている感じの描写にしなければなりません。叙述トリックみたいなものですね。

例外は、マリーが主人公の場合。

ノリで女性二人のルートを作ったので、この展開は相方がイシスと確定しています。

せっかくなのでマリー専用のストーリーをつけましょう。

 

ただ、マリーは裏切り者という設定。特に、カルバドールの標的になっています。

イシスは忠実な信徒ですから、この二人のゴールが共通のはずがないんですよね。

そこでちょっと困っています。

当初、マリーのエンディングは最深部で魔神を破壊することにしようとしていたのですが、それだとンドルフと展開が被るので、どうしようかなーと。

 

マリーは政府筋のスパイで、教団の動向を確認することを目的としていることにしてみます。

そこでイシスの誠実さに打たれ、協力することにした、と。

これならイシスと二人で最深部に向かうことでエンディングを迎えることができます。

一方、イシスが主人公の場合、マリーは単独でゴールを目指すので、仲間にはなりません。

 

……と思ったら、マリー+イシスのルートをその他大勢の複数同行ルートと合併させてました。おいおい。

まあ、チャートを書き直せば良いのですけど、せっかくなので。。。

ただ最深部を目指す場合は、複数同行ルートに合併してしまうことにします。その場合、最深部でンドルフに全員殺されます。

途中で宝部屋を訪れると、イシスは宝に見向きもせず、何か殊勝なことをいうようにしましょう。それでマリーがイシスを信じるという展開にします。ベタですが。これで宝部屋はターナーのエンディングのほかにも使い道ができたことになります。

 

だいたい出来てきました。

……というところで、実は、まともに魔神を復活させる人が全然いないことが発覚。いやまあある程度わかってはいたことなのだけど。特にノアを生け贄にしてダークサイド復活させようとしてた人が一人もいないのはちょっと都合が悪いですね。

ここで主人公を再確認。

・ノア 戦闘NG 罠NG 魔法NG

クリア条件 途中で後戻りして迷宮から脱出する。

特殊イベント 最後まで誰かと一緒に行くと生け贄にされる。

・カルバドール 戦闘OK 罠NG 魔法NG

クリア条件 マリーを殺す。

特殊イベント ほかの人物を殺すとバッドエンド?

・無明のターナー 戦闘NG 罠OK 魔法NG

クリア条件 宝部屋に到達する。

特殊イベント 未

・ソロン 戦闘NG 罠NG 魔法OK

クリア条件 コントロールセンターに到達する。

特殊イベント 未

・マリー 戦闘OK 罠OK 魔法NG

クリア条件 魔神復活を阻止→イシスとともに魔神を復活

特殊イベント イシスと同行すると友情が芽生える 

・イシス 戦闘NG 罠OK 魔法OK

クリア条件 魔神を復活させる

特殊イベント 未

ホッブス 戦闘OK 罠NG 魔法OK

クリア条件 ガーディアンとアレスを戦わせる。

特殊イベント 未

・ンドルフ 戦闘OK 罠OK 魔法OK

クリア条件 全員を殺す

特殊イベント 一周目では選べない。

ふーむ。

現在、最深部には単独で来る場合と複数で来る場合の2パターンあるのですが、マリーのみイシスと二人で来るパターンがあります。イシスが主人公の場合はマリーに拒否られます。

単独で来る場合、ンドルフのみエンディングに到達できます。複数で来た場合、誰でもゲームオーバーになります。

……あ、いや、イシスのエンディングがありますね。

他方で、ノアを生け贄にしてアブラクサスのダークサイドを復活させる展開も考えたくなるのですが、最初からその目的を読者に開示してしまうと、読者としては主人公がノアと常に同行するよう気を配ることになりますよね。しかし本作では誰が同行者かをぼかした記述にしているので、読者は非常に違和感を憶えることになります。これはまたよろしくない。

 

ということで、ノアを生け贄にするパターンは、読者には担わせないことにします。

役回り的にはソロンかホッブスでしょう。彼らは教祖からそのように密命を受けており、しかしエゴとしては魔法陣やガーディアンの方に興味を持っていてそちらを個人目標として優先していることにします。

うーん、でも、それだとイシスが普通に復活させるのをみんな手をこまねいてみてることになってしまいますね。それはよろしくない。マルチプロットではあっても、本作では8人の行動規範はどのプロットも共通にすることを基本としていますから。

やっぱり複数で来た場合、イシスは取り押さえられてノアを生け贄にされてしまう展開にしましょう。

ということはイシスは単独で最深部に向かう必要があります。ンドルフルートと一緒ですね。

 

とこんな感じで、本作では、決まったストーリーに沿って分岐を作っていくのではなく、システム(主人公が8人)とフローチャート(色んな展開のそれぞれで主人公限定イベントが起きる)に合わせてストーリーをこじつけるという作成手法を採っています。

このやり方は、過去作だと「魔皇を継ぐ者」に近いです。

魔皇を継ぐ者 (ちゃなのゲームブック)

魔皇を継ぐ者 (ちゃなのゲームブック)

 

ようやく最終局面まで固まってきましたので、チャートを埋めてしまいましょう。

 

ンドルフは隠しキャラということもあり、本作唯一のパラグラフジャンプを使います。ンドルフルートに来た際にジャンプの方法を開示して、最深部でジャンプさせます。

しかし、ここで気をつけるのは、ンドルフでプレイしていてもパラグラフジャンプしない読者がいる可能性があることです。その場合はうまく共用バッドエンドに導かなければなりません。最深部で死ぬのはンドルフに殺される展開なので、ンドルフは誰に殺されたんだってことになります。何か考えないと。。。

この時点でパラグラフもあと6つほど余っています。いくつか専用ルートを作れそうですね。

 

ターナーは宝部屋に単独で入れればグッドエンドです。しかし仲間が一緒だと独り占めして逃げるわけにもいかないので探索続行になります。

複数で侵入した場合、主人公が罠を解除できるクラスでない場合、仲間の誰も解錠できずバッドエンドになります。最初の分岐のあとで罠を外したメンバーは次の分かれ道で別ルートを歩んだという設定です。誰が誰と一緒でも矛盾しない描写にする必要があるので、テキスト執筆の差異は結構気を使いますね。。。

 

最深部でのイベントは一番悩むところです。ソロンやターナーにしたって一応は信者なのだから、個人目標が果たせなくても最深部に到達したなら魔神復活を目指すでしょう。汎用ノーマルエンドを用意しておくべきかしら。。

……あ、そうか。マリーももともと儀式を邪魔しに来たのだから、複数で到達した場合はマリーに邪魔させればいいんですよね。

このバッドエンドでは儀式を始めようとしたと書いてはいけません。ンドルフが主人公の可能性があるためです。

道中マリーを殺してしまう展開もあるのですが、その場合は単独ルートなので複数ルートに合流することはありません。いける!

マリーが主人公の場合は、儀式の邪魔をしようとして殺されてしまうバッドエンドにします。この戦い、いずれにせよ主人公の負けということで……最深部複数で指セーブして他のフラグをサーチした読者は驚愕することになります。

 

……うーん、ダメだ。自宅の廊下を10往復くらい歩きましたが、良いアイデアが思いつきませんでした。ンドルフのパラグラフジャンプは強制にしましょう。

結局、単独ルートで魔神復活させられるのはイシスのみ。他の主人公の場合、ノアを連れて行かなければならなかったのに単独で来てしまうこと自体お間抜けな話ですが、これは読者のせいではないので、そのことに気づかれる前に主人公を殺してしまいましょう。さらにここではじめてンドルフの存在を示し、リプレイ時にンドルフルートを解禁することにします。

 

こうして、とりあえずチャートが完成しました!

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Flowchart7

なんと、バッドエンドが20パラグラフもあります!グッドエンドも8つありますけどね。

まあ、9回はプレイしていただくことを想定しているので、バランス的にはこんなものかなあ。

明日からはいよいよ清書に入るのですが、その前に主人公の容姿や人間関係などをもう少し詰めておく必要がありますね。

特に、ンドルフはなぜ皆殺しにしようとしていたのか。イシスだけは最深部単独で魔神復活を果たしていますから、実はンドルフいい人なのかも。。ンドルフエンドでは多分イシスも殺してますけどね。。。

ホッブスの、悪魔の実力を確かめるという動機も弱いですね。かつて迷宮に囚われた兄弟の魂を救いに行くみたいな話にしようかな。。

 

とまあこんな感じで、作品によりけりではありますが、私の場合フローチャートが完成した段階でなおストーリーが定まってないということがそこそこあります。他のメディアだったらそんなことまずあり得ないですよね。これもまたゲームブック制作の醍醐味かもしれないなあ、と。

ゲームブックの制作実況(6)

ちゃなです。

ゲームブックを作り始めて6日目。ぼちぼち最終局面に入ってきました。

ちょっとチャートが見づらくて、どのルートを作り終えたのがわかりづらい。。

途中で仲間と別れて単独になるパターンはおおよそ描写しやすいのですが、複数で進んでいくパターンが難解です。実はンドルフが紛れ込んでいる展開も含ませねばならないし。。

 

ここに来てPlayground Flowがちょっとおかしい。パラグラフ93、94へのリンクを貼ったはずなのに、シーンが出てきません。最深部単独のパラグラフ73はパラグラフ54、83、86、89からつながっているのですが、そこから先に貼ったはずのリンクが見えません。困りましたね。。

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Flowchart6

あと、先日できるようになったHTML出力も再びできなくなっています。どうも再現性がよくわからない。あとでクリーンナップしてやり直してみましょうか。それかEdgeで試してみようかな。

 

困ってても仕方ないのでパラグラフ73を一旦消去して作り直します。

ところが「リンク追加」のボタンを押してパラグラフ73を指定してもシーンが追加されません。ええー?「シーン追加」ボタンは機能しました……が、リンクが二重になっている。。。

うーん、これはチャートの描画の問題なのかしら?でも、シーン一覧にも出てこないし。。

これ、各シーンを選択した際、そのシーンにリンクしているシーンの色も変わってくれた方がわかりやすいですね。

 

ああ、もうこんな時間か。

今日は初動が遅かったのであまり進みませんでしたね。Playground Flowもいまひとつ使いこなせず。

あと一息なのですが。。。

ゲームブックの制作実況(5)

ちゃなです。

ゲームブックの制作過程をリアルタイムに実況する企画、いよいよ下書きが佳境ですね。

昨夜考えたのが、善神の復活に少年の生贄はまずいなあ、と。当たり前ですが。今回ふわっとしか設定を煮詰めてないので、書いてるうちにどんどん矛盾が出てきます。矛盾を解消するためにそれまでの設定を書き換えたり新たな設定を後付で作ったりできるのが創作の面白さですよね。

例えば、魔神には2つの顔があり、生贄を捧げるとダークサイドが降臨するとか。それなら、そうやって魔神を悪用しようとしている黒幕がいるはず。ンドルフがいいかな。教祖との関係はどうなんだろう。悪人でない教祖の方が意外性があって良いかも。

だとすると、神の名前は、2つの顔を持つとされるアブラクサスがいいかも。イシスとも関係が深いようですしね。まあ、ハイファンタジーなのになぜエジプト神話なんだって問題もあるのですが。

 

フローチャートがだんだんとごちゃごちゃしてきました。

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Flowchart5

このチャート、ぱっと見はこぢんまりとまとまっているのですが、上に行ったり下に行ったりするので、プロットや時系列を追うには不都合です。

もしかしてPlayground Flowのフォーミュラは双方向作品を想定しているのかもしれません。単方向だとひたすら下に垂れ下がるチャートの方が使い勝手は勝るんです。不格好でスペースを取るので一長一短ですけどね。。

ブロックごとに編集できるというメリットは残念ながら100パラでは活かしきれなさそうです。もうちょっと使い慣れたら違うのかな。。

 

そろそろタイトルも考えないといけません。

私はタイトル決めるのあまり得意じゃないんですよねー。ネイキッドシリーズは割とすんなり決まったのですが、オクトシャードサーガなんか当初は「八王戦記」って呼んでましたから。。

ちなみに本作のフォルダ名は「迷宮の7人」。うーん、これじゃあねえ。。。

 

今日はあまり進みませんでしたがここまで。今週末で下書きを完成させることにします。

ゲームブックの制作実況(4)

こんにちわ、ちゃなです。

ソーサリアンTEXTのゲームブック制作ツール「Playground Flow」を利用して短編ゲームブックを書いてみよう!のコーナーも本日で5日目。いよいよ物語は佳境に入ります。

www.web-deli.com

本作は主人公が8人から選べるのですが、共通するシーンで誰と誰が登場するのかが選んだ主人公によって異なるので、各シーンの描写で整合性を取るのが異様に難しいです。もう、全編叙述トリックをやっているに等しいですね。

ファントムドミネーションのときもそんな感じでしたが。

 なんちて、まだ清書してないので、想像しているだけですが。

こういうのはあらかじめ想定しておかないと、いざフローチャートが完成してから愕然とすることになります。

轟音の道と闇の道を抜けるとそろそろ最深部ですが、ここらでほかのルートを通った場合も作っておきましょう。残りパラグラフは26、ちょうど四分の一ほどです。

 

この辺で、パラグラフの整理をしていきます。小分けにしていたけれど合併できるパラグラフとか、同じシーンを別々に書いていたところをひとまとめにしたりとかで、節約を図るわけですね。総パラグラフ数を決めている作品では必ずこの作業が発生します。

例えば、最初の分かれ道で一旦戻った後は、もはや何度も選び直す余地は残さないことにします。これで、改めて道を選んだらすぐイベントが起きるようになります。

あとは、死亡エンドのパラグラフは共通化してしまうことが多いですね。本当はシチュエーションごとに濃い死に様を書き込んだ方が良いのでしょうけど、私はデッドエンドの描写にそんなに気を使わない方なので。。

 

コントロールセンターに到達することでソロンは目標を達成することにします。

ホッブスの目的も謎でしたが、強敵をアレスと戦わせることにしましょうかね。

しかし、こうやっていくと、真面目に魔神の封印を解こうとしてる人が少なすぎる気もします。。。

 

さて、現在の進捗はこんなところ。

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Flowchart5

うーん、あまり進んでませんね。

キャラ評価は下記の通りちょっと変わりました。

 

・ノア 10歳男性。少年。アバーティッサ復活の生け贄として投入された。

戦闘NG 罠NG 魔法NG

クリア条件 途中で後戻りして迷宮から脱出する。

特殊イベント 最後まで誰かと一緒に行くと生け贄にされる。

 

・カルバドール 20歳男性 荒れくれ者。教祖の隠し子の一人で、目標達成よりもむしろ裏切り者の始末が主な任務。

戦闘OK 罠NG 魔法NG

クリア条件 マリーを殺す。

特殊イベント ほかの人物を殺すとバッドエンド?

 

・無明のターナー 40歳男性。盗賊。金目当てで教団の有力者から雇われた。目標達成できなくても金が手に入ればOK。

戦闘NG 罠OK 魔法NG

クリア条件 宝部屋に到達する。

特殊イベント 未

 

・ソロン 50歳男性 魔術師。魔神よりもそれを封じた魔法陣の技術に興味がある。

戦闘NG 罠NG 魔法OK

クリア条件 コントロールセンターに到達する。

特殊イベント 未

 

・マリー 30歳女性。踊り子にして探索のプロ。実はナイフ投げの名手。公募によって選ばれた別の参加者を殺してすり替わった。つまりキン肉マンソルジャー。目的は謎。

戦闘OK 罠OK 魔法NG

クリア条件 未

特殊イベント イシスと同行すると友情が芽生える?

 

・イシス 20歳女性 神官 魔法が得意で探索もこなせる。正統派の主人公。目標達成を一途に考えているので、自分の勝ちには必ずしもこだわらない。

戦闘NG 罠OK 魔法OK

クリア条件 未(魔神の復活)

特殊イベント マリーと同行すると??

 

ホッブス 60歳男性。腹心の悪魔アレスを使役して戦闘させる。

戦闘OK 罠NG 魔法OK

クリア条件 ガーディアンとアレスを戦わせる。

特殊イベント 未

 

・ンドルフ 年齢不詳男性。この迷宮の元地主。教団に迷宮を譲った手前、探索の行く末を見守るため参加した。という名目で、実は政府から探索隊を壊滅させるよう勅令を受けている。

クリア条件 ??

特殊イベント 一周目では選べない。

 

イデアとしては、複数人で進む展開から途中単独行動になったはずが最後にンドルフに殺されるバッドエンドを経て、二周目でンドルフを選べるようになるとか。そもそもンドルフ選択に当たってはパラグラフジャンプを用いるとか。いくつか考えているのですが、あまり複雑になってもいけませんし。。

ゲームブックの制作実況(4)

さてさて、いよいよ4日目。

イベントとしては、戦闘、罠、魔法の仕掛け、轟音の悪魔戦、闇の道、と5つもシーンを作りました。しかし、これらは名前と突破法だけ決めただけで具体的な内容は白紙です。あとで清書の際に考えるというやり方です。

こういう制作の仕方、私は結構やります。

「デレクの選んだ魔法」なんて、終盤の難関「精神の間」のイベントは、当初学園長がデレクを止めに入る予定だったからなあ。。結局学園長が出張中にラスボス戦となりました。

デレクの選んだ魔法 (ちゃなのゲームブック)

デレクの選んだ魔法 (ちゃなのゲームブック)

 

こんな風に、フローチャートは一緒でもテキストを書き換えると全然別の物語を構成できるのもゲームブックの面白さです。

実験作として、旧作とフローチャートまったく一緒で全然別の作品を作ってみるというのも、一度やってみたいですね。

 

 

なんてことを考えながら、チャートを作り続けます。

最初の分岐で罠の部屋を選んだ展開として、複数人、女性パーティ、単独の三パターンがあります。

このうち女性パーティのパターンでは、主人公が男性の場合、合計3人ということになります。

せっかく同行者がマリーとイシスと固定されているので、彼女たちの描写が映えるような展開を作りましょう。

皆殺しとか(おい

カルバドールは裏切り者の始末がミッションであり、戦闘が得意なので、マリーとイシス二人相手でも勝てることにします。

マリーは正規メンバーを乗っ取って迷宮に入った裏切り者なので、カルバドールのターゲットですよね。これでカルバドールは任務完了。

 

……と昨日作ったのですが、イシスは巻き添えだなあ。彼女は忠実な信者なのに、プロの暗殺者が無関係の味方を巻き添えにしていいんかい、というのがちょっと引っかかってました。

イシスとマリー、どちらを襲うかを選べるようにしてみましょうか。

どっちが裏切り者なのか、道中何かヒントが必要ですね。

 

罠の部屋の後は、分かれ道。階段の下には宝部屋を作ります。ターナー宝目当てなので、彼のゴールになります。

ターナー以外は宝を得ても喜びません。この部屋は、盗賊技能がないと出られないようにします。他の何人かの主人公にとってはデッドエンドになるわけです。

もう一つの通路の向こうは、さらに分岐して、敵の出る部屋と魔法が必要な部屋。

そろそろパラグラフも乏しくなってきたので、最深部が近いのでしょうか……?

現在の進捗はこんな感じ。

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Flowchart4

ところでストーリーの方ですが、魔神の復活というのはネイキッドシリーズでは定番のテーマになっています。

「デレクの選んだ魔法」ではアポカリプス、「ネイキッドチェイサー」ではアビス、「ファントムドミネーション」ではアバドンの復活が黒幕の目的になっています。

ネイキッドチェイサー (ちゃなのゲームブック)
 

 

いささか食傷気味かもしれませんね。。。

しかし、三題噺で「教祖」を引いた以上、神を出さないわけにはいかないし。

いっそのこと、今回の魔神アバーティッサは、なんか良い方の悪魔(?)ということにしましょうか。例えば、豊穣を司る魔神アバーティッサ。教団は飢饉で家族を失った孤児達が作ったもので、魔神の力で農業国家を作ろうとしているとか。

だとしたら、いっそ魔神アグリコラのほうがわかりやすいかも。。。