「護国記」の主人公ライゼは東へと旅を続け、散の国に入ります。
そこで話しかけてきたのは、なんとこの国に住まうダンデライオンの綿毛、つまり国王のスパイでした。
そのツヴェルクは、「坑道を左、左」と意味深な言葉をかけてくれました。
坑道を左、左というと、思い出すのは「ソーサリー!」ですねー。第1巻のラストダンジョンを安全に抜けるための唯一のルートです。単なる偶然、それともリスペクトかな?
シャムタンティの丘を越えて (Adventure game novel―ソーサリー)
- 作者: スティーブ・ジャクソン,浅羽莢子
- 出版社/メーカー: 創土社
- 発売日: 2003/07/01
- メディア: 単行本
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さて、舟は川の中州のようになった「三日月平地」へと進んでいきます。そこに見えるは大堰堤内唯一の建造物、氏族たちが一堂に会する「調停寺院」でした。
ちょっと寄り道して寺院の裏手に進んでみましょう。どうやらここから川の方へ降りられるようです。
ここでも言ノ葉チェックがありました。
ちょっと息が苦しいですが、急いで川の底を泳ぎ探ってみます。
何とそこには水中神殿がありました。空気溜まりで息継ぎをして、もう少し調べてみます。
余談ですが、この「息継ぎをしないと窒息してしまう」という切迫感を奇想天外なギミックで表現したゲームブック作品と言えば、「紅蓮の騎士」ですね。
余談+宣伝ですが、この作品の最後には「6つの星」問題というリドルがあって、これは拙著「デレクの選んだ魔法」の最終問題「法則の間」を着想するヒントにさせていただきました。
やはり最後にびしっと謎があると、ゲームとして引き締まりますよね。そしてゲームブックのいいところは、万一謎が解けなくても全編通読すれば強引に進むことができることです。
話を戻します。
地下神殿の岩壁には赤い目をした彫像が並んでいました。中でも一番巨大なのは魔龍レヴィアトのようです。おそらくモチーフになったのはリバイアサンでしょう。ファイナルファンタジーで有名になった幻獣ですが、その源流は旧約聖書で、哲学者のホッブスの著作名としても知られていますね。
ここで言ノ葉チェック。ツヴァルカンの著書には「毒を喰らう竜」の項目がありました。この本、めちゃくちゃ役に立ちます。でも写本ですから、もしかしてものすごくかさばるのでは。。。
毒を飲み込む水龍というのはハイドラグーンと言って、魔龍レヴィアトとは似て非なるもののようです。最下層の水中にいて、防具なしで遭遇すればアウトだとか。
ここは深追いを避けることにして、ライゼはいったん上に向かいます。
しかし、どうもこの界隈は双方向になっていて、もう一度潜ることができる様子。ならば今度はちょっと川底を散歩してみようかしら……
と思ったのが運の尽き。川蜉蝣なる、アリジゴクみたいな魔獣に捕まり、ライゼはあっさりあの世……もとい、調停寺院の入り口までZAPされましたとさ。うーん、油断大敵。