ちゃなのゲームブック

ゲームブック作家「ちゃな」のブログです。Amazonキンドルで「デレクの選んだ魔法」等販売中!

ゲームブックにおける選択肢あるある

どうも、ちゃなです。

 

ゲームブックには、「正解の選択肢」があります。となると、誰しもファーストプレイでのクリアを目指してみたいもの。正しい選択肢を選ぶためのコツを紹介します。

 

・「扉を開ける」か、「通路を進む」かの選択肢では、「扉を開ける」が正解。

単方向の作品でありがちです。扉を開けた先が袋小路の部屋だった場合、部屋を捜索してアイテムをゲットしたうえであらためて通路を進むことができます。

 

・行き止まりっぽい道を選ぶのが正解。

これも上と同様です。行き止まりで戻らされることにより、余計にアイテムを入手できます。当然ながら双方向作品には通用しません。

 

・一番最後の選択肢が正解。

作者としては、最後まで読んでほしいという思いがあるので、重要で突拍子もない選択肢は最後に配置しがちです。

 

・初めて会う相手に対しては、友好的な選択肢が正解。

8:2くらいかなー。大体の作品では主人公は善人なので、むやみに喧嘩を売ったりはしないものです。いきなり襲いかかるのが正解になる場合、作者は敢えて裏をかいて制作しているのでしょう。

 

・とりあえず試してみるのが正解。

まあ、主人公は冒険者なので、何でも手を突っ込んでみますよね。あと、ぶっちゃけ試してみて罠だったら結果がすぐわかるので選び直せば良いだけの話だったりします。そういう選択肢はちょっとしたアクセント付けのために作られることが多いです。

 

・2つのアイテムを選ぶ場合は、地味な方が正解。

「どちらか一つだけ持っていって良い」という展開がゲームブックではよくあります。でもこれ、現実的にはちょっとおかしいんですよね。なんで両方とも奪ってはいけないのか。。。作家目線だと、こういう選択肢を作るのは、読者を罠に掛けようとする場合が多いです。なのでここは裏をかいてみましょう。

 

・金貨を選んではいけない。

報酬として金貨かアイテムかを選択するような場合には、そこでしか入手できないアイテムを選ぶのが定石です。「真の道」を通れば、金貨は大抵余ります。

 

・魔法かアイテムを使う場合は、アイテムが正解。

バルサスの要塞」のような魔法使いが主人公の作品では、ゲーム開始時から習得できる魔法よりも、シナリオ中で入手したアイテムの方が強力というのが相場です。迷わずアイテムを選びましょう。ただしトラップアイテムにご用心。

 

・魔法やアイテムを選べるのに白兵戦を選択してはいけない。

白兵戦は最後の手段です。

作家目線では、作中で手に入れたアイテムを駆使して倒すのが本筋で、サイコロの出目が良ければ勝てるかもしれない白兵戦は、アイテムを入手できなかった読者への救済手段という意味合いなのです。

 

・正解の選択肢が見つからない場合、次のページを見落としている。

2つの選択肢でページが終わっていて、実は次のページに第3の選択肢があった、なんてことがありますよね。紙の書籍の場合、変なところでページが切れないように、小さなイラストを入れてあることもありました。リフロー型の電子書籍ではそれができないので、各パラグラフの最後に何かの記号を書いておくことが多いです。でも、気づかないんですよねー。

 

いかがでしょうか?

まあ、冗談半分にお読みいただければ。。。

ソーサリアンTEXTでキングドラゴン戦!

どうも、ちゃなです。

 

往年の名作コンピュータRPGソーサリアン」の世界観を電子ゲームブックで表現した有志サイト「ソーサリアンTEXT」。

現在、22作品がプレイ可能となっています。

ちゃなも2作品寄稿しています。

www.web-deli.com

 

実は今、原作のラスボス戦をモチーフにした連作「ドラゴンモード」がクライマックスを迎えているところなんです。2019年7月26日に最終ボス「キングドラゴン戦」の前編が公開されました!

ドラゴンモードの各シナリオに挑むにはいくつかの条件をクリアしなければならず、さらに最終シナリオの開放条件はドラゴンモードの全シナリオのクリアとなっています。つまり最終シナリオ「終末の双王」をクリアしたあなたこそ、ソーサリアンTEXTマスター!

ここでいち早く「終末の双王」前編をクリアした私が、あらためて各シナリオをざっくり紹介してみたいと思います。

 

シナリオ1「新・消えた王様の杖」(253シーン)

ソーサリアンTEXTのシステムを使った色んな仕掛けが施されている、チュートリアル的存在……なのですが、実はこのシナリオ、結構長い!本サイトの仕組みを理解しつつ、何回かに分けて挑んだ方が良いかもしれませんね。

 

シナリオ2「ゼロの創造」(160シーン)

オープンフィールド、シティ、ダンジョン、戦闘と基本要素を押さえ、日本ファルコムの名作「イース」につながる壮大なプロットを描いた作品です。完成度は本サイトで随一ですね。

 

シナリオ3「プレアオブ・ドールズ」(24シーン)

選択肢のほとんどない、実質ノベル作品です。人形のこころをテーマにした幻想的な世界観で、優しい気持ちになれます。

 

シナリオ4「災厄の夜-テンペスト・ナイト-」(125シーン)

拙作です。原作ソーサリアンの場面をちりばめて、原作における七星魔法のシステムをフローチャートに組み込みました。選択肢によるデッドエンドはほぼないので、クリアするだけなら非常に簡単です。

 

シナリオ5「少女は英雄を語りて」(339シーン)

本の世界を旅するお話。長編ですが、起承転結がはっきりしていてサクサク進みます。

 

シナリオ6「鉄腕の吸血姫」(39シーン)

ヴァンパイアをテーマにした短編。バッドエンドはありませんが、最後に究極の選択が……

 

シナリオ7「その名はドラゴンスレーヤー」(625シーン以上)

完全双方向の超大作。戦闘が主体で、大幅にルールが拡張されています。全5部構成で現在は第3部まで公開されています。

 

シナリオ8「ラミディアの魔法使い」(168シーン)

ロマンシアをモチーフにした短編。黎明期のアドベンチャーゲームを彷彿とさせますね。攻略は意外と手強いです。ラスボスの倒し方がまた面白い。。。

 

シナリオ9「わたしの猫を探して」(25シーン)

タイトル通りのコミカルなシナリオです。ボリュームは最小ですが、町の人の反応は意外にコロコロ変わりますよ。

 

シナリオ10「魂の選択」(30シーン)

謎の幼女とともに旅をするお話……なのですが、隠しフラグ(パラメータによる分岐?ランダム?)が仕込まれるようで、思わぬ展開に導かれることも。。。紙のゲームブックでは再現不能な気まぐれシナリオです。

 

シナリオ11「戦国ソーサリアン外伝・上杉謙信の章」(48シーン)

原作の戦国ソーサリアンの裏話とも言えるシナリオ。短編ですが、歴史背景はがっつり押さえられています。

 

シナリオ12「ソーサリアン性格診断占い」(30シーン)

種族、性別、年代を指定するとあなたの本性を言い当ててくれるという異色のシナリオ(?)。アイデアの勝利ですね。

 

シナリオ13「トラベラーズ☆イン」(30シーン)

原作ではシナリオ終了後に訪れる宿屋の幕間をモチーフにした作品。博打や暗号解読などのギミックが詰め込まれています。

 

シナリオ14「終焉のゼロ-ドラゴンモード0-」(51シーン)

味方勢力を引き連れてペンタウァまで逃げ延びるというタワーディフェンス系シナリオ。運と判断力が勝敗を分けます。

 

シナリオ15「常闇から来たる影」(70シーン)

原作シナリオ「盗賊たちの塔」の後日談的シナリオ。シャドードラゴンが立ち塞がります。NPCの活躍っぷりに目を見張ります。アナザーエンドもまた趣があります。

 

シナリオ16「裏切り者の流儀」(33シーン)

期限までに情報を集めないと真の裏切り者は見つかりません。初見でクリアするのは非常に難しいでしょう。でも、外れの選択肢にもそれぞれニヤリとさせられます。

 

シナリオ17「黄泉へ送るレクイエム」(68シーン)

原作「暗黒の魔道士」の後日談。NPCブルードラゴンの新解釈など、とても美しくまとまったシナリオです。反面、フローチャートはデッドエンドが多く結構ハードコアになっています。

 

シナリオ18「金竜の陰謀」(64シーン)

拙作。前半は転職を駆使して町を探索。後半はゴールドドラゴンとの決戦です。

 

シナリオ19「時を越えた協力者」(53シーン)

いわゆるループもので、何度も巻き戻されながらゴールを目指します。協力者のことを考えるとちょっと切ない気持ちになりますね。。。

 

シナリオ20「ドラゴンネゴシエーター」(39シーン)

ドラゴンを倒すのではなく和平を目的とする異色のシナリオ。短編ですが、手順を間違えると詰みます。エンディング後に明かされる真相は実にウイットが効いています。

 

シナリオ21「怪竜奇術のソーサリアン・アパート」(30シーン)

紹介文から察するにどうやら現代もののようですが、現在公開待ちになっています。

 

シナリオ22「終末の双王-ドラゴンモード-」(シーン数未定)

キングドラゴンとの最終決戦に赴くソーサリアン。前編ではこれまでのシナリオとのつながりが丁寧に描かれています。戦いはまだ始まったばかりです。

 

いかがでしょうか?

 

いよいよ来月、ドラゴンモードも完結に向かいますね。22作品というとなんとあの「マーベル・シネマティック・ユニバース」の作品数にも匹敵するじゃありませんか!こんなプロジェクトに関わることができて、私もつくづく幸せです。

是非プレイしてみてくださいね!

感情を揺さぶるゲームブック

どうも、ちゃなです。

芸術って、人の心を揺さぶるものですよね。美しい写真を見て心をときめかせたり、悲しいドラマに涙したり、悪逆非道なヴィランの振る舞いに怒りを覚えたり。優れた作品であればあるほど、受け手は感情移入してしまうものではないでしょうか。

 

ゲームブックはエンターテインメントであると同時に芸術作品でもあります。そのうえ、ゲームブックでは読者が作中人物になるわけですから、没入感は普通の小説や映画以上のはず!

 

……と思ったら、ゲームブックで感情を揺さぶられたことって、いざ思い返してみると意外に少ないかなあ。映画とかだとすぐ泣いちゃうんですけどね。。

なんでなんだろうと考えたのですが、私の場合、主人公に感情移入するよりも、パズル性に注意が向いてしまうのかもしれません。「私だったらこうする!」という選択ではなく「きっとこの選択肢がベストエンドだ!」というメタ的視点が入ってしまうんですね。

皆さんはどうでしょうか?

 

さて、今回は私が体験したゲームブックの中から「喜怒哀楽」各々について、一番こころを揺さぶられた作品をご紹介します。

 

「喜」モンスターの逆襲

 グループSNE山本弘先生の名作。氏の作風はずばり「モンスター視点」と「エロ」。本作は人間のパーティに殺されたモンスター一家の生き残りの復習譚。なので前半は怒りにまかせて進んでいくのですが、終盤にどんでん返しが待っています。とあるルートを通ってエンディングに進むと、人間とモンスターが殺し合わずに済む未来を垣間見ることができるのです。このカタルシスはなかなかのものでした。もちろんサービスシーンもありますよ(笑

 

「怒」Eye of the Dragon

www.amazon.co.jp

イアン・リビングストン氏によるファイティングファンタジーシリーズの一冊で、以前リプレイを書きましたね。同名の作品をデイヴ・モーリス氏も書かれているのでお間違いなきよう。本作のラスボスには本当にむかついた!チンケな陰謀を企てていくつもの命を奪おうとする小悪党で、しかも弱い。。。倒した後の爽快感もひとしおでした。氏の作品の敵キャラは憎めないのが多い気がするので、ちょっと新鮮でしたね。

 

「哀」竜の血を継ぐ者

竜の血を継ぐ者

竜の血を継ぐ者

 

 以前もご紹介しましたが、本作は古川尚美先生がナムコアーケードゲームゲームブック化した「ドラゴンバスター」を中川竜都先生がさらに翻案したものです。主人公を女性に変更して、ロマンスあり裏切りありのドラマティックな展開が繰り広げられます。マルチエンディングの一つはとても切なくて、今でも涙なしには読めません。

 

「楽」ふたご島からの脱出

ふたご島からの脱出 少年は戻りたいと思った。少女は救いたいと願った。 (脱出ゲームブック)

ふたご島からの脱出 少年は戻りたいと思った。少女は救いたいと願った。 (脱出ゲームブック)

 

SCRAPさんの脱出ゲームものの中からこちらをチョイス。とにかく謎がいっぱいで、一つ解くたびにストーリーが進んでいくのが純粋に楽しくて、時間を忘れてしまいます。ただの謎解きではなく、クロスオーバーする二人の主人公の行動を見極めるのがまた楽しい!他作品と違ってホラー要素があまりなく、怖いのが苦手な人も安心です。

 

他にも感情を揺さぶられるゲームブックといえば、「展覧会の絵」と「送り雛は瑠璃色の」は外せません。喜怒哀楽に当てはめるのは難しいのですが……前者はとにかくエンディングに感動、後者は名状しがたき気持ちを引き起こされました。

展覧会の絵 (アドベンチャーゲームノベル)

展覧会の絵 (アドベンチャーゲームノベル)

 
送り雛は瑠璃色の

送り雛は瑠璃色の

 

 

今回は感情を揺さぶられるゲームブックでした。ではまた。

「サイボーグを倒せ」チャート解析 その4

どうも、ちゃなです。

 

フローチャートを解析してゲームブックを丸裸にしてしまうシリーズ第10回、スティーブ・ジャクソン先生の「サイボーグを倒せ」。今回で最終回です。エンディングまで攻略しますのでネタバレご免ください。

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 「電撃」が得意な主人公であれば、虐殺鬼と戦って、恐怖結社の会議が始まる時刻についての情報を得ておきましょう。「思念力」は虐殺鬼には効きません。ちなみにこいつは技術点が12もあるので、「超技術」でも勝利は覚束ないところですし、たとえ勝てても後で詰むことになります。

 

では「超技術」の使い手はどうしたら良いかというと、難敵「大頭脳」との戦いが待っています。こいつは主人公と同じく遺伝子操作で生まれた怪物で、強力なテレパシー能力を持っています。「思念力」で戦いを挑もうものなら、主人公と違ってたっぷり休養を取っているという理由で制圧されてしまいます!また、「電撃」や「超体力」で挑んでもバッドエンド。「超技術」しか大頭脳を倒せる道はないのです。テレパシーは電撃や物理攻撃を圧倒するけれど、ジャマーに弱い。なかなかよくできた展開ですね。。。

 

そして最後のイベント、大統領暗殺事件です。あらかじめ犯人の狙撃場所を知っていなければ食い止めることはできません。またここでポイントなのは、犯人に電撃を浴びせてはいけないということ。被害が拡大してしまいます。

なおこの事件、作中で最悪の事件の割には、ゲームクリアにはまったく関係ありません。

 

そしてなんとここで初めてすべてのルートが一つに収束します。

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最後は、恐怖結社の会議に乗り込んで敵の首領ウラジミール・ユトシュスキーを打ち倒さねばなりません。しかし、主人公はいつどこで会議が行われるかを知っているでしょうか?主人公の超能力によって、会議の行われる場所も時間も異なります。ジェット機の中だったり、場末のクリーニング店だったりと様々です。展開によって今日の日付も変わってしまうのが面白いですね。。。

 

首尾良く会議場に乗り込んでも、敵はチタニウム・サイボーグ。技術点18、体力点20という、バルサス・ダイアも真っ青な豪腕を誇る上に、ダイス目をズルしても結局ひねり潰されてしまいます。

それを防ぐために必要なのが、「回路妨害器」。これ、もうちょっとかっこいい名前はなかったんでしょうか……?原文ではCircuit Jammerで、まあ直訳なんですけどね。。

 

弱体化したボスを見事打ち倒すことができれば、英雄点10点をもらってエンディングです。

ちなみにこの最終決戦をし損じると、ペンタゴン保有する衛星「スター・ウォーズ」を乗っ取られてタイタンシティは灰燼に帰すことになります。アメリカ、ヤバすぎです。。。

 

はい、お疲れ様でした。

細切れにしてしまうとわかりづらいですが、ゲームクリアのためにはいくつかの手がかりと「回路妨害器」を入手することが必須となっている本作は、行き当たりばったりでプレイしてもまずクリアできません。見た目に反して不自由な作りになっているのは賛否が分かれそうですね。ファイティングファンタジー初のスーパーヒーローものということで、もっとおおらかな構成にしても良かったのではないかと当時は感じたものです。でもまあ、ジャクソン氏は、ただ並み居る敵を倒して終わりではなく、攻略しがいのある作品に仕上げたかったのでしょうね。

 

その後、ヒーローもののゲームブックもちらほら見かけるようになりました。

魔人竜生誕 (幻想迷宮ゲームブック)

魔人竜生誕 (幻想迷宮ゲームブック)

 

 

あと、個人的には「アベンジャーズ/インフィニティ・ウォー」なんかは、すごくゲームブック向きの作品だと思います。衝撃のエンディングに至るまでには数多の選択があり、どこで誰が違う道を選んでも、未来は大きく変わっていたでしょう。。 

 

お付き合いいただきありがとうございました! 

「サイボーグを倒せ」チャート解析 その3

どうも、ちゃなです。

スティーブ・ジャクソン氏によるスーパーヒーローゲームブック「サイボーグを倒せ」。

本作は4つの特殊能力から1つを選び、タイタンシティを縦横無尽を駆け巡って怪人どもをやっつけるという爽快な作風……なのですが、実はエンディングにたどり着く難易度が半端ないんです。。

実はちゃな自身も正規のプレイでクリアできた記憶がありません。

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 「超技術」を選んだ場合は、電車のスリを捕まえてそのポケットからたばこの空き箱を抜き取り、中に入っていた紙片をコンピュータで解析するという離れ業をやってのけなければなりません。このスリは存在自体がチンケなのに様々な手がかりを持っている、食えない男です。

 

一方で「思念力」を持つ主人公の場合、誘拐犯を追ってパン屋へ。店員の心を読んでも犯人を捕まえることはできませんが、そこに偶然通りがかった少年が敵対組織FEARの重要な情報を持っています。映画とかだとよくある展開ですが、意図的にこのルートに行き着くのは至難の業ですよね。。。

 

本作は単方向作品なのですが、途中で道筋が完全に合流することがまったくありません。非常に複雑な分岐を示しています。 

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「超技術」を持っている場合、ライオンの檻の下にある隠し部屋に入って演技監督と戦います。彼を降参させると、合い言葉が「水銀」であることを教えてくれます。

実はこのパラグラフを通らなくても、後ほど合い言葉を当てずっぽうで選べば最終戦闘に臨めるのですが、それはちょっと卑怯というものでしょう。他方でライオンの檻の秘密については、前半であらかじめ手がかりを手に入れておかねばなりません。

 

放射能の実験で狂人になってしまったシドニー・ノックスとの戦いに勝つと「回路妨害器」が手に入ります。ラスボス戦での必須アイテムです。

この事件を見逃しても、展示会でアンドロイドを倒せば回路妨害器は手に入ります。ただし、主人公の特殊能力が「思念力」の場合、アンドロイドに勝てないので、ここが唯一のチャンスになります。また「超技術」の主人公も、他の事件との兼ね合いで、アンドロイドに挑む余裕はありません。

 

いよいよ終盤戦です。

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ドクター死神との戦いに挑むべきなのは、「電撃」の特殊能力を持った主人公です。恐怖結社の会議がクランセイ湾で行われるという重要情報が手に入ります。まあこのことを知らなくてもヤマカンで会議の場所にたどり着くことはできますが。。。逆に「思念力」では死神に返り討ちにされてしまいます。

 

一方、「超技術」を持っている場合は、ドクター死神に挑んでいる場合ではありません。ノックス事件の後で氷の女王と決着をつけましょう。

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ところが氷の女王は表に出てきません。氷漬けになったスタンレイ・プールを見てピンとこなければならないのです。幸い、先に合い言葉を入手していれば、そのすぐ後で氷の女王についての手がかりを得ているはずです。

 

続きます。

「サイボーグを倒せ」チャート解析 その2

スティーブ・ジャクソン氏のゲームブック「サイボーグを倒せ」。

この作品、実は安田均先生が既にフローチャートを公開しています。

今回、ちゃなはあえて安田先生のチャートを参照しないで自分でチャートを作成しました。まあ、間違っていたら、ご愛敬ということで。。。

 

では、始まりのところから見ていきましょう。

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右上に並んでいるのは、選んだ超能力毎にもらえる「手がかり」です。特に「超体力」を選んだ場合、ここで必ず手に入る手がかりを後で活かさないと、ゲームをクリアすることができません。

 

濃い青のパラグラフは、パラグラフジャンプのための手がかりを必要とするパラグラフです。例えば、パラグラフ405ではリッチ親分のメダルを見つけて彼を追跡する機会が与えられます。手がかりがないとリッチを逮捕して英雄点を得ることができません。

 

他方で、別の事件を追いかけている最中にも手がかりが手に入ります。

なお、超体力を持っている場合、パラグラフ137で「35の反対」というヒントが得られますが、残念ながら私はこの意味が最後までわかりませんでした。

 

引き続き様々な事件が起こります。

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本作ではいわゆるデッドエンドは最後を除いては少なめです。しかしハイジャック犯「拷問鬼」への対応を誤ると主人公といえど墜落死を免れません。他にも、乗客全員死亡というトラウマティックな展開もありえます。

 

さて、本作の最終目的は「恐怖結社」のボスを捕らえることなのですが、そのためには結社の幹部が集まる会議の場所や時間を突き止めなければいけません。そのための手がかりは様々なところに散らばっています。なんとなく事件を解決していると、最後の最後に会議を止められずにバッドエンドになってしまうのです。

例えば、「超体力」を持つ主人公の場合、拷問鬼を逮捕すれば、恐怖会議が行われるのが27日であることが明らかになります。ここで聞き逃すと、もはや詰みなのです!

しかし他の特殊能力の場合、この情報は手に入りません。別の場所で他の情報を入手する必要があります。

こういった形で、冒頭で選んだ主人公のタイプ別に攻略手順が異なるのが本作の特徴です。リプレイ性を高める一方で、攻略の難度を引き上げる要因にもなっています。

 

さて、主人公はヒーロー活動のため出社できず、上司からこっぴどく叱られます。正体隠匿ヒーローのお約束ですね。しかしその後の余暇の過ごし方にもご用心。

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「電撃」を持っている場合、ボスの機嫌を取るために是非デパートのゲーム売り場に足を運んでください。そこで遭遇した火の戦士を倒すことで、会議が28日に行われることが判明します。書籍売り場で「火吹き山の魔法使い」なんて買っていてはいけませんよ!

 

まだまだ中盤戦ですが、読者によっては既に詰んでしまっていたりして。。次回に続きます。

「サイボーグを倒せ」チャート解析 その1

どうも、ちゃなです。

ゲームブック執筆が煮詰まってくると、唐突に他の作家さんの作品を解析をしたくなることがあるんですね。。

というわけで今回はチャート解析第10回、スティーブ・ジャクソン氏の「サイボーグを倒せ」です。ちょうど世間は「アベンジャーズ」祭りの真っ最中ですしね。

サイボーグを倒せ?ファイティング・ファンタジー (17)

サイボーグを倒せ?ファイティング・ファンタジー (17)

 

 

本作はファイティングファンタジーシリーズの一作で、原題を”Appointment with FEAR"と言います。舞台は現代の米国タイタンシティ、主人公は「シルバー・クルセダー」というスーパーヒーロー!いわゆるアメコミものですね。

日本語の冊子はとうに絶版していますが、STEAM等のアプリは現在でもプレイ可能です。描写がアメコミ風にアレンジされています。

store.steampowered.com

 

本作の主人公は名前をジーン・ラファイエットと言います。無色透明の「君」ではありません。表の顔は会社員ですが、コスチュームに着替えて「シルバー・クルセダー」としてヒーロー活動をしています。「スパイダーマン」タイプですね。伯母さんがいるのもそれっぽいところ。犯罪者に素顔を見られてしまうとバッドエンドになります。

 

さて、本作では主人公の特殊能力を「超体力」「思念力」「超技術」「電撃」の4種類から選ぶことができます。

「超体力」はいわゆるスーパーマン。筋力が爆発し、原技術点は13になり、空を飛ぶこともできます。最も死ににくいタイプだと思います。

「思念力」はテレパスですね。他人を操ったり、物体を動かしたりできます。

「超技術」では、腰の飾りベルトに収納したハイテク兵器を使いこなします。

そして「電撃」は一撃必殺の高圧電流を操るのですが、放つたびに体力点を2点消費し、さらに技術判定に成功しないと命中しないのが困りものです。原技術点が低いと苦戦しそうですね。

 

いずれかを選ぶと、二つの「手がかり」を得たうえで、ゲームスタートです。

主人公はいつもの技術点・体力点・運点の他に「英雄点」というパラメータを持っています。これはシナリオクリアのボーナス点のようなもので、ゲームクリアにはまったく影響しませんが、高いほど優秀なヒーローと見なされることになります。

 

それではチャートを見てみましょう。

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はい、例のごとく、これだけでは何やらわかりませんね。。。

でも、全体がいくつかのクラスタにまとまっている感じがなんとなく見えますでしょうか?このクラスタ一つ一つが様々なヴィランの引き起こす事件に該当しているんです。

赤いマスは戦闘です。黄色のマスはデッドエンドです。

そして特徴的なのが、水色マス。これらのパラグラフではヒントが得られます。そのほとんどが、パラグラフチェンジのためのフラグになっているのです。

 

なお、本作ではいわゆる「アイテム」がほとんど出てきません。冒険記録紙にもアイテム欄が存在しないのです。ただ、終盤で手に入る「回路妨害器」は唯一にしてクリアに必須なアイテムになっています。

 

続きます。