どうも、ちゃなです。
長かった「ドラゴンの目」探索の旅もいよいよラストです。
怒りにまかせてシャークルに襲いかかったハンナ。ダンジョンで何度も死ぬほどの目に遭ってきた彼女にとって、こんな卑怯で回りくどい手を使うようなシャークルなど、もはや敵ではありませんでした。一太刀浴びせると、シャークルは真っ赤に染まった自分の胸元を見て震え出しました。
ハンナはリトルビッグの元に駆け寄ります。まだ、息がある!わらをもつかむ思いでシャークルの荷物を漁ったハンナは、そこに一瓶の治療薬を見い出しました。おそらくこれが、ハンナが飲まされた遅効毒への解毒剤でしょう。
「お願いだ、そいつを俺に飲ませてくれ!」
シャークルの恥知らずな言葉を尻目に、ハンナはリトルビッグの傍らにしゃがみ込みました。
「それは、お前さんのものだろう……」
リトルビッグがか細い声を振り絞ります。しかし、そのスプーン1杯ほども残っていない治療薬を誰が飲むべきか、ハンナに迷いはありませんでした。彼女はリトルビッグの口をこじ開け、液体を流し込みました。
リトルビッグの頬に少しずつ赤みが差してきました。起き上がった彼は、しばしばつが悪そうにうつむいています。
「シャークルは……逝ったようだな」
そこでリトルビッグは我に返り、力強く言い放ちます。
「こうしておれん。お前をストーンブリッジに連れて行こう。俺の村には強力な治療者がいる。なんとしてもお前を死なせるものか!」
2日後、ストーンブリッジはGillibran王の誕生祝いで賑わっていました。宴席には偉大なる魔術師ヤズトロモの姿も見えます。リトルビッグはヤズトロモにすべてを報告し、助けを求めました。
「ほう、毒に犯されたとな?」
ヤズトロモはハンナをしげしげと眺めて、ゆっくりと言いました。
「遅効性の毒と言ったな。もしそれが本当ならお主はもはや瀕死のはず。間違いない、お主は毒など飲んでおらんよ。シャークルはお主に一杯食わせたのだ」
あなたとリトルビッグはぽかんと口を開けてしまいました。
「忘れるがいい。嫌なことはすべて忘れて、楽しもうぞ」
その通り。良き友と、計り知れない価値のある黄金のドラゴン像を得て、誰が楽しまずにいられましょうか。ハンナは心ゆくまで宴を味わうことにしました。新たなる旅立ちまで、つかの間の休息とともに……。
はい、お付き合いいただき有り難うございました。
終わってみれば、スタンダードなハックアンドスラッシュでしたね。とにかく敵が強い!しかし、「真の道」を通れば、主人公の技術点もどんどん上がっていきます。もとの能力値が高ければ、ドラゴンスレイヤーも夢ではありません。
必須アイテムは穴穿つスクロールくらいで、難易度という点ではさほどでもありません。リトルビッグは本当にいい奴でしたねー。ただ、使いどころのないアイテムが多いのはなんともはや。。。
ところで、ヘンリーが最初に行っていた「双頭のトロール」は実在します。ハンナはたまたま出会いませんでしたが。それに、サイクロプスやメデューサなんかも出ます。あと、おへそを出したお姉さんもね。
プレイしているうちに、だいたいフローチャートが想像ついてしまいましたが、時間があればまた解析してみたいと思います。
久々のファイティングファンタジー、堪能しました。
本作は気のせいか、英語がかなり読みやすいです。iPad版Sorcery!なんかにくらべると、非常に平易に感じました。文章量も多くないので、楽しみながら英語の勉強するにも良いかもしれません。
蛇足ですが、本作は全407パラグラフですが、グッドエンドは400パラグラフにあります。7パラグラフ分くらい圧縮できそうでしたけどね。。