ちゃなのゲームブック

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ゲームブックの制作実況(22)

こんにちわ、ちゃなです。

ゲームブックの制作を実況するこの企画、遂に4週間目を迎えてしまいました。果たして1ヶ月で完成に至るのか?(もともと2週間の予定だったけど)

 

轟音の道のイベント、実はまだ具体的に考えてませんでした!

マリー主人公でイシスを伴う場合、闇の道に進まないということはバッドエンドなので、二人の能力では抜けられない障害を……と思ってたのだけど、イシスは魔法と探索、マリーは戦闘と探索持ちなので、この二人のチームって穴がないんですよね。色々考えたのですが、こういうロジカル分岐はやめて、読者に選ばせることにします。イシスを助ける場合は共倒れ、見捨てれば先には進めるけれど単独で最深部に進みンドルフの罠に倒れる、という結末ですね。

ということはかなり強い敵を出しておけばいい、と。

せっかくの轟音ですから、アイアンゴーレムみたいな奴にしましょうか。いや、むしろ「音」そのものを敵にしてしまうのもありかな。

 

……書いてるうちにちょっと変わりました。イシスと一緒に攻撃した場合はイシス死亡。お約束としてポロリが出てきますけど、傷だらけなので悪趣味かなあ。リョナ的な。イシスのサポートを受けて一人で戦った場合は魔法が無効化されるのが災いしてマリー死亡。こっちも悪趣味な展開ですね。。

 

いよいよ最終決戦、の前に、中央ルートがまだ片付いてなかった!

中央の敵を複数で倒した後はもう一度三叉路があって、一つは毒の道、一つはオデッサがいるのですが、もう一本の道をまだ決めてなかったんですよね。

うーん、このルートは冗長だから、フレーバー的に面白いイベントを起こしたいけれど。。。なんか情報でも盛りましょうかねえ。

 

書斎にすることにしました。ここでアバーティッサが単なる豊穣の神でないことが語られます。

ただ、このシーンって死亡フラグなんですよねえ。この情報を現世で役立てることはないんです。こういうのって、卑怯でしょうか。それともメタ視点では役に立てていいと考えるのでしょうか。難しいところですね。

ところで、中央の道をみんなで歩き、さらに仲間と共に左の道を進むと、一切判定なしで最深部まで行かれます。つまりノアでも進めちゃうんですね。

これはまずい。最深部で全員分の分岐を書くと、見た瞬間8人目の主人公の存在がばれてしまいますから。

ノアは一人では進めないようにしましょう。

パラグラフの余分が心細いなあ。

汎用殺されるバッドエンドにしちゃおうかしら。。

うーん、それもさすがに乱暴ですねえ。

ノアが一人で迷宮に潜るというのが無謀に過ぎるんですよね。無謀に対するペナルティとして殺す分には一応名分が立つかな。そもそも、本編では分岐は2~3回しか出てこないけど、それはあくまでダイジェストであって本当はもっと複雑な迷宮ということになってるのですから。。

なんとか1パラグラフ融通しましょう。

 

最深部に複数で辿り着くルートは実は一つしかありません。最初の分岐を中央へ。仲間に敵を倒してもらって、次の分岐も金魚の糞でついていくと書庫へ。これなら能力判定もなく、ノアでも最深部までたどれます。

ところがそこで起きる事態が、ンドルフかマリーに皆殺しにされるのだから、救われませんね。。

その裏返しとして、ンドルフクリア後に開かれる真エンドもこのルート上に設置することにします。

ノアで複数到達すると、生け贄に。手を下すのはサッカバートですが、彼の名は明示しません。ただ、「教祖」という事実上の種明かしワードを入れておきます。同行者も明示しないのですが、鍵開けが可能で、サッカバートに素直に従ってるということは、ターナー辺りでしょうね。他のメンバーはサッカバートの真意を知ったらはいそうですかとは言わなそうです。

 

マリーは最深部で正体を現して信者を血祭りに上げます。誰が同行しているかは確定しないので具体的な描写はできません。一人殺したところで今度はサッカバートが正体を現しマリーを討ち取ります。ここでもサッカバートの名前は出しませんが、マリーのプロローグで解説されてるので自明でしょう。

一方、ンドフルが複数で来た場合は、逆にマリーの反撃を許すことになります。ンドルフでクリアするためには、マリーを途中で殺しておかねばなりません。その場合、必然的に単独ルートを通ることになるのです。ちなみにこのバッドエンドは他の主人公と共有です。ンドルフの存在を明かさないために。ただし、最後に「七つの死体」と書いておくことで、本作の主人公がマリー含めて8人であることを暗示しておきます。

 

複数で最深部に辿り着いた場合、サッカバートエンドでもらったフラグに基づいてパラグラフジャンプすれば真エンドへ。主人公全員の真意が明かされます。

ただ、本作は「サッカバート以外、主人公は本編で喋らない」というお約束なので、全員がべらべら喋るシーンは望ましくない。誰が主人公でも真エンドに辿り着ける仕様にしたいですしね。なので、みんなで喋るのはエピローグ部分ということにします。

そうすると、その前段階ではサッカバート以外誰も喋れない(誰が主人公か確定しないので)。それはそれでさみしいので、オデッサを登場させて少し喋らせます。

私は、個人的に、場面に合った台詞を言わせるためにNPCを活用させることが多いです。

まあ、別に主人公が喋ったって構わないんですけどね。これはもう私のゲームブック作家としての趣味です。ドラクエの主人公が喋らないのと一緒ですね。「主義」と言うほどのこだわりはなく、多分主人公が喋った方が望ましい作品を書くときは普通に喋らせるでしょう。

 

マリーのエンディングは最深部でサッカバートと相打ちしてイシスに後を託すというもの。

彼はちゃなの一番お気に入りのキャラになりました。30男の女装というだけでもぐっとくるものがありますが、彼は幼少期にも帝国エージェント時代にも自分の意志というものがなくて、ただ「役割」を与えられてそれが自分の意志だと思い込んでいたんですよね。イシスのために非合理な行動を取ったことで、初めてマリーは自分に出会えたんです。ある意味、最高の死に方ですよ。

 

これで主要7人のエンディングを書き終えました。どいつもこいつもろくな終わりかたしませんけどねー。ターナーやソロン辺りが一番ハッピーなのかなあ。

善玉ほど悲惨なエンディングで、悪玉はハッピーエンドだけどそれが故にプレイヤーは鬱になるという、タイトー社の超能力バトルゲーム「サイキックフォース」「サイキックフォース2012」がそんな感じです。

いよいよンドルフ周りを仕上げれば完成です!

 

あ、いい加減この呼び方止めようかな。彼の本名はサックスといいます。

 

サッカバート編に進めるようになるフラグをどこに設置するか、ちょっと悩みます。

一度バッドエンドを経ないとハッピーエンドへの道が開かれないという仕様がいいのかどうなのか。

バッドエンドからだとすると、サッカバートの存在がわかるのは、複数で挑んだノアのバッドエンドと、サッカバートに返り討ちにされるマリーの二人。ただ、マリーは最初からサッカバートがラスボスだとわかっているんですよね。彼がチームの一員だという事実は伏せられていますけど。。

ノアのバッドエンドからつなごうかしら。彼のグッドエンドは脱出するだけで、物足りないですからね。そしたら、これも一応エンディングということにしておきましょうか。

 

ずっと保留にしていたサッカバートのプロローグが遂に完成。

さらっと書くつもりでしたが、やっぱり筆が走ってしまい、なんと5000字に。

 

逆に、フラグが立ってサッカバートが不意打ちでチームを皆殺しにするところの描写は、実にあっさりと。こんな残酷描写書いてても面白くありませんし、もうパーティ全滅は予定調和ですからね。

 

しかし、サッカバートのエンディングをどうしようかなー。

当初は本当に魔神を復活させるEVILエンドにするつもりでしたけど。。

読者的にはどうなんでしょうかね。胸くそ悪いのもそれでそれで味わっていただければと思いますけど。

イシスパートでも種一つしか出なかったから、ここでもどんでん返しの方がおもしろいかな。

オデッサに何かさせるとか。

 

というところで、とうとうあと2パラグラフ。明日は遂に完成です!

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Flowchart14

もっとも、ゲームブックはここからが大変なですけどね。パラグラフを再配置して、パラグラフジャンプの調整。あと本作ではパラグラフトリックもあるし。それから推敲とデバッグ。。。