ちゃなのゲームブック

ゲームブック作家「ちゃな」のブログです。Amazonキンドルで「デレクの選んだ魔法」等販売中!

マーダーミステリーが止まりません

こんにちわ、ちゃなです。

 

マーダーミステリーをやり始めて3ヶ月。面白さが止まりません。。

人狼ゲームのような騙し合い、謎解きゲームのような真相究明のための推理、そしてTRPGで味わえる演技とストーリー。これらがバランス良く味わえて、しかも一回3~4時間できっちり終わるというのが魅力ですねー。シナリオは一度きり、同卓者様とも一期一会の物語(馴染みの方がだんだん増えてきましたけど)というのも潔くていい感じです。

緊急事態宣言で旅行やディナーがご無沙汰になってることもあり、夜にガンガン卓を入れてしまっています。

現在プレイしたシナリオは22作品。以前10作品までリストをお示ししましたね。

同じシナリオに飛び込まないよう、プレイした作品はしっかりメモして記憶に定着させておく必要があります。備忘録もかねて書いておきます。

 

11.狂気山脈 -陰謀の分水嶺-

クトゥルフものです。私、クトゥルフは全然造詣がなくて……これはすごかった!全マーダーミステリー作品中屈指の人気作だというのも頷けます。観戦者さんもいっぱいいらっしゃいました。


12.猫喫茶の重ね事件

打って変わって、猫カフェの猫になるマーダーミステリー。ネズミは死にますが殺人は起きません。ニャーニャー鳴いてるだけで楽しめます。

 

13.ハツカネズミに起きたこと(テストプレイ参加)

今度はネズミかい!米国の某有名作品をモチーフにした硬派な物語です。テストプレイ段階ですが、既に完成度が高かったですねー。

 

14.忘れじの赤に蓋をして

こちらはジュブナイルものというのかな?高校時代に埋めたタイムカプセルとともに、思い出したくない記憶も掘り起こしてしまうかも。。切なさと怖さを感じさせます。


15.狂気山脈 -星降る天辺-

なんと狂気山脈には2周目があります。このギミックはすごい!前作の知識と経験を活かしたり活かせなかったり。GMさんの計らいにより同メンバーで再登頂を目指しました。


16.吸血鬼の行方

ゴシックホラーの名作「ドラキュラ」をモチーフにした重厚でもの悲しい物語。マーダーミステリーにおける戦略性とは何か、ということを思い知らされました。それぞれのキャラも光ってます。最近プレイした中ではピカイチに余韻の残る作品。


17.バレンタインシャッフル

バレンタインのチョコが混ざっちゃった!ウソなし、殺人なし、殺伐なし。でもこの作品、一見の価値ありですよ。これはGMとして回してみたい作品です。


18.真っ白な部屋(テストプレイ参加)

テストプレイ初回ですが、これもなかなかすごかった。作者さんの表現したい世界がストレートに伝わってきました。感想戦がものすごく盛り上がりましたねー。

 

19.竜殺しのその後に(テストプレイ参加)

こちらもテストプレイ。純ファンタジーです。冒険者のパーティが仲間割れする話って、マンガでもTRPGでもしばしばありますけど、なかなかリアルですよねえ。


20.草香家に咲く花(テストプレイ参加)

家族ものです。キャラ設定はリアルで渋く、ハンドアウトも濃厚です。家族って何だろう、と考えされられました。

 

……というわけで、最近テストプレイ参加が多くなってるかな。

テストプレイって人を集めるのが大変なんですよ。なので私もなるべく参加してあげたいと思っています。果たしてお役に立ててるかどうかは謎ですけどね。。

 

プレイキャラの男女比は7:3くらいかな。年齢層はやっぱり20~30代がほとんどですね。役回りとしては、なんか狂人的なのばっかり引いてる気がする。。

性格的には、たまにいかにもマーダーミステリーって感じのクズ野郎を引くんですよねー。他ではなかなかできない体験です。

一方、プレイしたいキャラと作りたいキャラとは異なります。

ちゃなが作るマーダーミステリーに関しては、どのキャラもそれなりに共感できる要素を盛り込んでいこうかなと思っています。これは純粋に作風の違いですね。

 

 

さて、拙作「未完のエクシード」はテストプレイも終盤を迎えています。ちゃなとしては、もういつリリースしてもいい状態だと思っていますが、できれば見ておきたい展開があるので、それまでは回す予定です。

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未完のエクシード

それとですね、ちゃなのマーダーミステリー次回作は、「王立魔術アカデミーで繰り返される殺人」です。あの「デレクの選んだ魔法」に登場した8人の教授たちが惨劇を繰り広げます。 

デレクの選んだ魔法 (ちゃなのゲームブック)

デレクの選んだ魔法 (ちゃなのゲームブック)

 

 ただこちらは構想ばかりが広がりすぎてしまい、形にするのがめっちゃ大変。半年くらいはかかるかなー。テストプレイも10回じゃ済まなそうな計算なんですよね。今年中には仕上げたいですが。。

 

さらにさらに、これは本当に冗談なのですが、もう一作作りました。

・マーダーミステリー「MMMM」

こちらは販売予定はありません。読みたい方には差し上げます。お気軽にご連絡ください。PDFファイル一つで9000字ほどです。読めばわかりますが、ただのジョークですからね!

 

肝心のゲームブックはどうなんだって話ですが……ちまちまと進めてますよ!

ファンタジー戦記物を一作。まだ形にするには時間がかかりますが、作中人物が動き出しました。

エクスフィアシリーズの新作「明日が見えない」はちょっと止まってますね。。進捗50%は超えたと思うのだけど。。

1000パラグラフの大作「オクトシャードサーガ」が問題で、これはどっかでてこ入れしないとなあ。。

 

今年もがっつり創作の年にしたいです。

今後ともよろしくお願い申し上げます。

予告「醜悪なタイムライン」がFT新聞に掲載予定です

ちゃなです。

明けましておめでとうございます。

 

今年はいよいよ新型コロナウイルスとの戦いが激烈を極め、厳しい情勢が続くことになりそうですね。

私も体に気をつけながら、できることを少しずつしていきたいと思います。

 

さて、年末にツイッターでぼやいていたマーダーミステリー風ゲームブック「醜悪なタイムライン」。

マダミスにはまってしまいノリで書き始めたら3日で完成。しかし作風に毒を込めすぎてしまい、どこで公開したものかと悩んでおりました。

全80パラグラフほど(見た目は2000パラグラフありますがw)なので、99円で売るにはちょっとボリュームが不足。しかも本作はちゃなにしては珍しく筆記具がないと攻略困難なので、キンドルは諦めました。

そうすると、BoothなりNoteなりでPDFファイルを売るか、どこかで無料配布するか……。

ただ、一つキモになるギミックがあって、それが一番刺さるのはFT新聞の読者かなあ、と。

熟慮の末に、FT新聞に投稿させていただき、このたびめでたく掲載の内定をいただきました!

 

2020年3月21日(日)配信の予定です。

PDFファイルでA4版20枚ほど。ページリンクは貼ってありますが、パラグラフジャンプ満載なので全編印刷した方がプレイしやすいかもしれません。

 

FT新聞は登録制のメールマガジンです。まだの方は遅くとも3月中にはご登録くださいね。配信日に間に合わなくても、2週間はアーカイブが残ります。

ftbooks.xyz

さて内容なのですが、まあ、殺人事件が起こり、読者は捜査して真相を突き止めることになります。

タイトルにあるとおり、タイムラインが鍵。登場人物の足取りを追って、証言の矛盾を突きつけて徐々に真実に迫っていきます。

……とここまで書くとごく普通の推理ものですが。。

マーダーミステリーを軸に、ゲームブック、脱出ゲーム、メタフィクション、社会派、叙述おっとげふんげふん、ちゃなの持つ様々な成分をちょこっとずつ取り入れました。

 

ただ、本作は非常にダーティで毒々しい世界観なんですよね。書いてる方も途中で吐き気を催してました。

ちゃなのキンドルゲームブックもダークファンタジーを謳ってはいますが、ここまでのダークな作風は初めてです。

ああ、「ファントムドミネーション」が近いかなあ(近くない

 その辺は一つ、あらかじめお断りしておきますね。気分の下がってるときに読むのはやめておいた方が良いかと。。

 

今年は、マーダーミステリーを2本、ゲームブックは本作含め最低4本は出しますよ!

今後ともよろしくお願い申し上げます。

2020年にプレイしたマーダーミステリーと自作予告

こんにちわ、ちゃなです。

 

マーダーミステリー、面白いですねー。人狼と謎解きとTRPGのいいとこ取りって感じ。

私は現在ちょうど10作品プレイしたところです。

 

1.バード将軍の死

サークルの仲間が初心者向けと勧められて持ってきてくださったものを5人でプレイ。みんなほぼ未経験だったので手探り状態でプレイしたのが新鮮でしたね。確かにこれは論点がはっきりしててどの役職引いてもそんなに難易度に差がないので、初プレイ向きでした。

 

2.最後の晩餐の殺人

衝撃の2作目。私がマダミス沼にはまった原因です。今でもすべてのシーンがまざまざと思い起こされ、あのときああしておけば……という甘酸っぱい思い出が蘇ります。シンプルにして至高。こういう作品が作りたい……と思って、自分でも作り始めました。

 

3.月落としの木霊

その日の午後にサークルで、GMレスで4人プレイ。最後の晩餐の殺人の衝撃が強すぎてちょっと損したかなあ。ロジックがすっきりして、キャラや演出なども色々と味のある作品でしたよ。作中の場所移動と密談がリンクしてるので、広いスペースを確保することが望ましいです。

 

4.SUN DOG -幻日は夜明けに沈む-

初めての公演参加。フルメンバー10人で大混乱でしたが、かなりおいしい役どころをいただき、なかなかに楽しめました。序盤と終盤の演出が秀逸で、本当にハードボイルドの世界に入り込んだような錯覚が味わえました。本作通過者専用チャットにご招待いただいての感想戦もとても良かったです。

 

5.最後の手紙はきっと僕の物ではないから。だから。

声とアイコンに戸惑いながらの初めてのオンラインプレイ。本作はほのぼの、ではなく甘酸っぱくも後ろ暗い、エモいというよりは切なくちょっと凄みも感じる作品でしたね。テキスト少なめで初心者向きではあるのですが……意外と人を選ぶかも。。

 

6.ラピスラズリの囁き

公演型としては7人固定でシステムもシンプル、登場人物名も覚えやすく、初心者向きといえる作品でした。終盤のギミックが推理そっちのけで盛り上がりましたね。今回、個人的にはGMのうまさに目が行きました。ただ裁定、演出するだけじゃなくて、個々のプレイヤーをルールの範囲内でサポートしたり、名言や良ムーブを取り上げて感想戦を盛り上げたり。さすがプロ!

 

7.ランドルフ・ローレンスの追憶

巷ではマーダーミステリーの最高峰と称される作品に満を持して参戦。しかし本作はTRPG要素の強い異色作でもあります。役職名含めネタバレ厳禁。今思うと多少の突っ込みどころはありますが、やはり本作を知らずしてマダミスは語れないといっても過言はないのでは?なお本作ではGMさんが役職を割り振ってくれたのですが、ちゃなの脳内を読み切って最高の役を与えてくださいました。他プレイヤーさんもそれぞれぴったりな感じでしたねー。感謝!

 

8.そこには闇がある

オンライン専用、プレイヤー隠匿型シナリオ。参加人数不明、相手の姿も見えないためキャラクターそのものがウソかもしれないという極限状況でのミステリー。これは異色中の異色、なのですが、それにとどまりません!闇って無限なんだなあ、と感じ入りました。

 

9.世界五分間思考実験

灰月さんの処女作の初テストプレイ!タイトル見て秒で参戦申し込みました。量子力学をベースにした深遠な世界観に加え、無機質な雰囲気かと思ったら意外にも情感のたっぷりとこもった作品。思いがつのりすぎて、本編より長く感想戦してましたねー。最終的にどんな作品にまとまっても楽しみです。

 

10.宙の柩に蓮寄せて

初のSFものです。「11人いる!」とか、マダミスと相性良さそうですよね。私はキャラ選択は基本余り物主義なのですが、本作はダイスで一番手を引いたので超絶吟味して決めました。個人的には余すところなく堪能できたと思いますが、本編が長くてかなり疲れましたねー。やっぱり瞬発力と持久力がないのが弱点だなあ。。

 

ちなみにここまで、PCは男女比6:4、年齢は20代から40代までと、バラエティに富んでいます。ほぼランダムもしくは余り物を引いてるんですけどね。

オジさんが一番プレイ難しいかなあ。イアン・マッケランみたいなお爺ちゃんやってみたいけど、マダミスの世界では稀少みたいですね。プレイヤーの年齢層を意識してか、はたまた肉体的に犯人にしづらいからなのか。。自分とかけ離れた凜々しい系の女性が意外に演じやすかったです。

あと、推理と攪乱難しい。逃げ切りも真相看破も実績ゼロに近いです。人狼でも勝てるようになるまで10戦以上かかったような記憶がありますが、脱初心者はいつの日か。。

 

一方制作の方ですが、第一作「未完のエクシード」はほぼ完成。

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未完のエクシード

しかしマダミスは「ほぼ完成」と「仮完成(テストプレイ可)」の間が果てしなく遠い。さらに仮完成と完成の間はもっと遠そう。年明けからテストプレイを開始して3月に完成させるつもりですが、どうなることやら。。

 

もちろん、ゲームブックの方も書き続けていますよ!

マーダーミステリー風短編ゲームブック「醜悪なタイムライン」は既に完成し、発表媒体を検討中。

エクスフィアシリーズの新作「明日が見えない」はまだかかりそうですが、来年の早いい段階でなんとか。

ソーサリアンTEXTの新作「STカードバトル」はほぼ完成。今年度末までには出します!

もう一つ、幕末ソーサリアンにも参戦を予定しています。

1000パラ大作「オクトシャードサーガ」は……なかなか難航していますね。。

さらにさらに、ゲームブックの明日を探すプロジェクトも進行中です!

是非ご期待ください。

 

あと、「デレクの選んだ魔法」のスピンオフとして、マーダーミステリー風ボードゲーム「王立魔術アカデミーで繰り返される殺人」なんてのも構想中。これは形になるかどうか微妙だけど。。

デレクの選んだ魔法 (ちゃなのゲームブック)

デレクの選んだ魔法 (ちゃなのゲームブック)

 

 

まあ、何度も言いますが構想だけなら誰でもできること。完成させ、公表することではじめて価値が生まれます。

こつこつと創作を続けていきたいと思います。

 

今年のエントリはこれで多分最後ですね。

皆様良いお年を!

ウィッチクエストシナリオ「常村のナミ」

こんにちわ、ちゃなです。

いよいよ年の瀬ですねー。

 

今年はコロナ禍で外出が難しいこともあり、色々と新しいことに挑戦してみました。

その一つが、なるべく積極的にコンペに応募してみること。

キンドルで細々とゲームブックを書くだけなら今後も地道に続けられますが、プロの目から見て私の作品はどう映るのかも気になります。

幸い、今年はそういう類いのコンテストが目白押しでしたので、この際片っ端から応募してみることに。

 

ウォーロックマガジンのソロアドベンチャーコンテストには残念ながら落選しましたが、プロップスゲームズでは大賞をいただきました!もっとも、応募作がほとんどなかったようですが。。いえ、倍率が低いところを狙うのは基本ですw

propsgames.jp

 

そしてもうひとつ、ハロウィンよりはクリスマスが近いある日、目にとまったのがこちら。

www.bouken.jp

 

冒険企画局!ウィッチクエスト!

私の思い出のTRPGの一つです。

プレイしたことは数回しかないのですが、当時はソードワールド、ビヨンドローズトゥロード、ルーンクエスト、ナイトメアハンターと並んで、五本の指に入るほど好きなTRPGシステムでした。

実はシナリオ書いて冒険企画局に投稿しようとしたこともあったんですよね。数頁で挫折しましたが。。今こそリベンジ、いや恩返しのチャンス!

 

というわけでできあがったのが、オリジナルシナリオ「常村(とこむら)のナミ」。

制作は、めちゃくちゃ楽でした。なんか急に降りてきたと思ったら自然にシーンが浮かんできて、気がついたら完成していたという感じです。ほんと。

 

元ネタは……まあ読めばわかる定番の展開なのですが、赤川次郎先生の絵本「夢から覚めた夢」。

劇団四季が同名のミュージカルを上演していて、これがまた私の魂の友。ちゃなの光成分はすべて本作から分け与えられたといっても過言でないほどです。クライマックスの「行かないで」、エンディング「二人の世界」は今でもカラオケに入ってると空気読まずに歌っちゃいます。

劇団四季 ミュージカル 夢から醒めた夢 [DVD]

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  • 発売日: 2011/12/22
  • メディア: DVD
 

 

「常村のナミ」の物語は、魔女達の住む街のパン屋さんの娘がいなくなったところから始まります。魔女達がナミを探しに森に入っていくと、流行病で全滅したはずの隣村の跡地に不思議な街ができていて……というお話。

 

TRPGのシナリオ書くのはもう10年ぶりくらいだし、表に出せる形で仕上げたことは数えるほどしかなかったのですが……満を持して応募したところ、冒険企画局Youtube生放送でご紹介いただきました!

www.youtube.com

 

しかも、身に余るほどの高評価。

近藤功司次先生が「ちゃなさんは……プロの方なんですよね、多分」と言ってくださったときからもう、有頂天でした。

「電車の中で読んでいて、涙が出てしまいました」ふふ、泣かせてやったぜ!

 

しかしさすがに近藤先生、プレイヤーの頑張りどころが決まっていて、脇道でできることが少ない、自由度を下げずにプレイヤーの活躍をどう導くかが次のステップ、ととても鋭い突っ込みをいただきました。

そうなんですよね。私は昔からストーリーに走りすぎるところがあって、物語としては綺麗にまとまってもプレイヤーはただ見てるだけというシナリオを作ってしまう傾向があるのでした。

今回はその辺も踏まえて色々選択肢を増やしたつもりなのですが、見抜かれてましたねー。

 

というわけでちゃながいただいた賞は……

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全米が泣いた

わーい!

 

本作は版権物なので公表は考えていなかったのですが、なんと冒険企画局さんが公開の仕方について考えてくださるそうです。

他の応募作もそれぞれ個性的で、「トンでもない物語」「世界観が最高」「これは一日たっぷりかけてプレイしてほしい」などなど、期待の高まるコメントが目白押しでした。

どれも読んでみたい!是非公開してほしいなあ。。

 

この日の放送は私にとってとても温まるクリスマスプレゼントになりました。

昔の出会いから現在の創作活動、そして作品を誰かに読んでいただけるということ、すべてに感謝を捧げます。

マーダーミステリー制作で気をつけたいことなど覚書き

こんにちわ、ちゃなです。

最近、マーダーミステリーにはまっています。

先日「最後の晩餐の殺人」にテストプレイ参加して以来、なんか火が点いてしまって。。

自分でも書き始めました。いったんプレイアブルバージョンまで仕上げたのですが、試読いただいた方から様々なご指摘をいただいたので大幅に修正中です。引き続き、試読してくださる方を募集中です。

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未完のエクシード

本丸はあくまでもゲームブック執筆なのですけどね。。

 

私自身はマーダーミステリーの参加は7本、制作はこれが初というぺーぺーなのですが、ペーペーなりの視点で今思っていることを綴っておくのも意味があるのかなあと思い、ちょっとだけ書いてみます。すべてちゃなの主観です。

 

1.ハンドアウトを開いたときのワクワク感が欲しい

自分だけの情報を確認する瞬間が一番ワクワクします。

ここで、「このキャラ、数合わせのバッファーキャラかもな。。」と思ってしまうと、ちょっと萎えますよね。いやもちろんどんなキャラが割り当てられても全力でプレイするのが当然の礼儀ですが。。

どのキャラを引いても「おお、こいつが主人公に違いない!」と思わせられるようなハンドアウトを作りたいものです。

 

2.犯行動機と手段の納得度は重要、だけど。。

マーダーミステリーは、ミステリ小説とかと同じく、その筋に詳しいマニアの洗礼に晒されていると思うんですよ。

「医学的にはこのやり方で人は殺せない」「論理的に考えて自分ならこんな面倒なことはしない」「こんな動機で人を殺すなんて心理学的におかしい」などなど。

小説の場合は、人知れず批判しながら読むのもちょっと下品な楽しみ方としてありですが、マーダーミステリーのプレイ中にこれを始めてしまうと興ざめです。なので、プレイ中は無粋なことは言わないようしています(そもそもプレイ中は気付かなくて何日か経ってから思い至ることが多いけど)。

とはいえ、誰が見てもわかるような粗があるのはまずいですよね。特にマーダーミステリーはいったん始めると軌道修正が難しいし、やり直しがきかないので、粗が気になってプレイに集中できないこともあり得ます。

なので、犯人がなぜ人を殺すのか、どうやって人を殺せるのかについては、よくよく考えて設定しないとなあ、と思います。

もっともこれはある種の自己矛盾をはらんでいます。普通の人はそうそう人なんか殺しませんし、人ひとり殺すのは簡単なことではありません。ハンドアウトを読んで完全に犯人の心理に納得してしまったらそれはそれでやばい気もします。

さりとて犯人はみんなサイコパスというのもなんだかなあですし。。

昔あるミステリ作家の先生が「真似されると困るから、わざと不正確な殺害方法で執筆している」と書いているのを読んだことがあります。リアルすぎるのも善し悪しなんですね。

リアリティがほしい。でもあくまでもフィクションだから。なかなかバランスが難しいところです。。

 

3.エンディングは全員ほしい

エンディングはマダミス制作において最も自由度が高いところです。この点ゲームブックと一緒ですね。

ちゃながプレイヤーとして参加した限りでは、自分のPCのエンディングをGMさんから聞いて、初めて物語が完結したって感じになります。

なので、自分のキャラに特別なエンディングセクションが用意されていないと、ちょっと消化不良感が出ちゃうんですよね。まあ、想像で補えばいいのですが。。

自分で制作するときは、各キャラに対して想定できる最高のエンディングを用意したいと思っています。

 

4.ちゃなはロールプレイ重視

何回かプレイしていてだんだんはっきり自覚してきたのですが、ちゃなは推理や騙し合いの妙よりもロールプレイに快感を覚えるタイプです。

頭の回転が遅くて、推理がポンコツで騙されやすいというのもありますし、もともとTRPG歴が長いのも影響しているのでしょう。

人狼BBSでは考察論戦上等で、ロールプレイはあくまで味付けでしたけどね。これはシステムの違いはもとより、リアルタイムの議論とテキストチャットの時間差によるところもあるかと思います。

そんなわけで、多分今後ちゃなが作るシナリオはロジックよりもエモーションに重きを置いたものになりそうです。

この指向性はうまく開示しておかないと、Not for me問題が起こりますね。

 

5.経験と実力

マーダーミステリーは経験数と実力が比例しないと言われます。

そもそもマダミスの実力ってなんぞや、という議論もあります。

ただ、マーダーミステリーをプレイするためのスキルって、いくつかあると思うんですよね。

・観察力(カードの意味や他プレイヤーの態度を読み取る力)

・情報収集力(複数のプレイヤーから話を聞き出す力)

・分析力(手に入れた情報を組み合わせてタイムラインなどを構築する力)

・想像力(情報の足りない部分を補ったり、犯人なら偽情報を捏造する力)

・説得力(投票に向けて自説を他プレイヤーに認めさせる力)

この5つくらいに分類できるのかな。それと、演技力(ロールプレイで場を盛り上げたり、他PCの魅力を引き出す力)は別格として。

ここにさらに、時間制限という要素が加わります。瞬発力と持久力、記憶力が必要になってきます。

これらのうち、観察力、情報収集力、想像力なんかは、意外と経験がものを言います。隠れた血縁を見抜いたり、イラストに仕込まれたトラップに気付いたり。こういうのはパターン認識なので、AIと同じで見た数が多ければ多いほど早く正確に見抜けるようになるはずです。

一方で分析力や説得力はリアルな人間力なので一朝一夕には鍛えられません。

なのでゲームバランスとしてこれらを重視すればするほどガチの勝負になりやすく、得意でないプレイヤーが置いてきぼりにされるリスクが高まるともいえるのかなあ。。

私の場合、能力的にはそこそこだけど、瞬発力が決定的に足りない。あと記憶力の問題でミスしやすいのが課題かなと思っています。メモ取るの苦手だなあ。。

 

ちょっとと言いながらだらだら書いてしまいました。

あくまでも、今初作品を作りかけてる人間の備忘録です、ということで。

「我らが王の身罷りて」テキストセッション記

こんにちわ、ちゃなです。

今話題沸騰中のナラティブ系TRPG「我らが王の身罷りて」をテキストセッションで体験しました!

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我らが王の身罷りて

 

「我らが王の身罷りて」は原題をThe King is Deadと言い、ヴィンセント・ベイカー作のインディーズTRPGです。ハロウ・ヒルさんから邦訳版が販売中です。

harrowhill.rdy.jp

ナラティブTRPGの詳細な説明は省きますが、本作を一言で言うと「ゲームオブスローンズ」の世界を2~3時間で体験できるという素敵なシステム。プレイヤーは各々王位継承権を持つ家系の人物を演じ、順々にイベントを選んで話をつなげていきます。判定にはトランプを用いますが、数字の強弱よりも語りによって紡がれるストーリーラインが重視されます。

今回、朱里さんにゲームマスターを務めていただき、プレイヤー5人で三夜に渡りテキストセッションを行いました!

(本作はGMなしでプレイ可能ですが、朱里さんのお陰でスムーズに華やかに進行することができました。本当にありがとうございます)

出来上がったストーリーラインは本当に素晴らしく……プレイヤーの皆さんのキャラづくりや演技、そして相互に展開を読みあい補完し合いながら一つの物語を作っていくという過程を心ゆくまで堪能しました。

 

ここでそのストーリーラインを紹介しちゃいます。

本作と同卓者の皆さんの魅力が少しでも伝われば幸いです。

 

登場人物

ディルストーン家の騎士:三代に渡り王を輩出してきた家系の若き騎士。

オーキ家の聖女:代々王家を支える立場の家に生まれた庶子

サンドリエイル家の美女:かつて王を輩出していた家系に連なる公女。

アンタイアー家の勇士:古の氏族を統べる荒ぶる勇者。

リュネスト家の策士:王位継承を主張するため隣国レシーから派遣された庶子

 

プロローグ

バンテイブの王が後継者を指名せず身罷ったことで王国に動乱が訪れる。ディルストーン家の嫡男はあまりに幼く、オーキ家は彼を支えるか否かを逡巡する。サンドリエイル家とアンタイアー家は今こそ王位奪還の好機と考える。大国レシーに連なるリュネスト家はバンテイブをレシーの属国にすべく画策する。

 

陰謀と動員(アンタイアーの選択)

ディスストーン家はオーキ家の重鎮である聖女の叔父を投獄して処刑する。理不尽な仕打ちに戸惑う聖女をディルストーン家の騎士は慰めることしかできず、アンタイアーの勇士はそれを公然と非難しディルストーンへの敵意を露わにする。

 

再会(アンタイアーの選択)

アンタイアー家の勇士とリュネスト家の策士は秘密裏に会合する。ディルストーン家を憎む勇士は策士に対していつまでも落とし子の立場に甘んじるのかと挑発して共闘を持ちかける。用心深い策士は同調しつつも当面は協調すると答えるに留める。

 

食事の場での会話(リュネストの選択)

リュネスト家の策士はサンドリエイル家の出方を探るため美女を食事に誘う。聖女も同じ場に招かれる。美女は策士に対し王位争いの本音を問うが、策士はなかなか手の内を明かさない。一方聖女は叔父の処刑がレシーの差し金ではないかと策士に詰め寄る。策士は否定しつつ聖女の態度をやんわりとたしなめる。続いて策士はディルストーン家の幼き世継ぎについて見解を美女に問うが、美女は意味深な言葉を残して会食を終える。

 

快活な論争(オーキの選択)

声高に王位継承を主張するアンタイアー家の勇士に対し、オーキ家の聖女は公務の後で論戦を持ちかける。伝統と安定を重んじる聖女に対し、勇士は力による支配を主張して譲らず、遂に剣を抜く。

 

剣による決闘(サンドリエイルの選択)

退くに退けない聖女は決闘の申し入れを受けて立つが、実力差は明らかでたちまち勇士に追い詰められる。それでもなおディルストーン家に忠誠を誓う聖女の態度に感じ入り、勇士は止めを刺さずにその場を去る。

 

追跡劇(ディルストーンの選択)

勇士が聖女に剣を向けたことを知ったディルストーン家の騎士は激高して勇士の後を追う。慣れた土地での攻防だったが、決闘の疲れが災いして遂に勇士は追いつかれる。そこで勇士は、聖女の叔父の処刑は自分が仕掛けた陰謀だと明かしつつ、実行したのはあくまでディルストーン家だと言い放つ。ディルストーンの騎士は思い悩み、勇士を捕縛することなく帰途に着く。

 

快活な論争(サンドリエイルの選択)

サンドリエイル家の美女は、オーキ家の聖女に対する煮え切らない態度について、ディルストーン家の騎士をサロンで問い詰める。聖女に対する好意の有無を問われ、騎士として未熟な自分はあくまで義憤に駆られて行動しただけだと釈明する騎士。美女は騎士に対し、自嘲を続けることなく愛と勇気を示すよう叱咤する。

 

戴冠式(クライマックス)

ディルストーン家とオーキ家は共闘するが力及ばず、アンタイアー家の勇士が王座をものにする。一方、サンドリエイル家は王国を牛耳るほどの力を蓄えていた。アンタイアー家の勇士は戴冠式に際して仇敵であるディルストーン家の騎士の処刑を宣告し、その執行をオーキ家の聖女に命じる。覚悟を決め斧を構える聖女。だが聖女は勇士を近くに誘い込み、俄に刃先を勇士に向ける。そこでサンドリエイル家の美女が勇士の背中を押し、勇士は聖女の斧で致命傷を負う。その有様を見てリュネストの策士はそそくさと場を離れる。自分が力で抑えねば内乱が起きると叫ぶ勇士に聖女は泣きながら頷く。そして聖女は囚われの騎士に口づけして自害しようとするが、美女に縛めを解かれた騎士に止められる。騎士は聖女を守り抜くと誓い、二人はその場を逃れる。後には血塗れの玉座に腰掛けて微笑むサンドリエイル家の美女ただ一人が残される。

 

エピローグ

王は暗殺され、バンテイブは内乱に陥る。アンタイアー家の勇士の墓には一輪の花が捧げられている。その世継ぎは王位を主張してディルストーン家の長子と争いを繰り広げるが、国の実権を握るサンドリエイル家の美女は意にも介さない。レシーは双方に軍事援助することでバンテイブの瓦解を目論み、リュネスト家の策士は難しい立場のままサンドリエイル家の美女と手紙のやりとりを続ける。オーキ家の長子もまた野望を燃やしてサンドリエイル家に接近する。騎士と聖女の行方はようとして知れないが、1年後、一輪の花を持った聖女の姿を見た者がいたという。

 

いかがだったでしょうか?

ちょっと解説すると、このストーリーラインは、各プレイヤーの発想をつなげて作られた部分と、システムによって選択された部分が見事に調和しているんです。

例えばオーキの選択した「快活な論争」の最中に、サンドリエイルが「剣による決闘」か「試練裁判」を行うようシステム上で要求したことで、アンタイアーはオーキに決闘を申し入れました。

ちなみに決闘の流れと結末は両プレイヤーの選択と演出の産物で、トランプ判定は一切行われていません(展開によってはトランプ勝負になることもあります)。

その一方、追跡劇がディルストーンの勝利に終わったのは純粋にトランプ判定の結果です(アンタイアーが逃げ切る可能性も十分にありました)。

アンタイアーが先の陰謀を自分の差し金と暴露したのはアンタイアーの発案によるものです(システム的には、最初の陰謀の黒幕がアンタイアーだという設定はありません)。この設定が加わったことでディルストーンとオーキのその後の方向性が決定づけられていきます。

アンタイアー家が最強のカードを所持して王位を得た一方、スートを揃えきったサンドリエイル家は実効支配権を得ました。ここは偶然の作用も大きいです。

戴冠式でオーキにディルストーンを処刑させようとしたのもアンタイアーの演出で、システムの関与はありません。そこでオーキは、陰謀のことを伝え聞いたことにして反旗を翻すのですが、この反撃が成功したのは、両プレイヤーの合意と、王の暗殺を意味するトランプが開示されていたこと、いわばナラティブとシステムとの融合による結果なのでした。巻き添えを避けるため早々に退席したリュネストの行動は、彼の「用心深すぎる」特性と、先に協調はしても共闘の確約はしないと言った発言を受けてのものでしょうね。

このように、各々のプレイヤーは互いの発言や行動の内容を受けて、自分の行動を決定することで、ストーリーをつなげていきます。いわば場の空気を読みながら全員で物語を編んでいくことになるので、誰一人欠けてもストーリーラインは完成しません。

その一方、戦争や追跡などのアクション要素ではトランプ判定が重要になります。適度に判定が挟まることでゲーム性が上がり、王位を狙うためどうやって強いトランプを引くか、相手のトランプを減らすためにはどう仕掛けるかといった戦略性も確保されています。

 

なんて素敵なシステムなんでしょう!

一見荒削りで大雑把に見えるのですが、実際にプレイしてみると、なかなかどうして抜群のバランスに仕上がっていることがわかりました。

 

以上、「我らが王の身罷りて」のプレイレポートをお届けしました。

とっても面白かったです!テキストセッションは時間がかかる一方、熟慮して台詞や行動を決められる分、叙情感に溢れたプレイができました。

同卓者の皆様と、原作者のベイカー夫妻、訳者のふぇるさんにもう一度深い感謝を!

パラグラフリンク付HTMLファイルをキンドルの書式に変換する方法

こんにちは、ちゃなです。

表題の通りなんですが、結構難問なんですよ。

先日ツイートしたものをここにまとめておきます。多分もっと簡単な方法があると思うんですけどね。。


1 あなたはゲームブック制作ツールでパラグラフリンク付HTMLファイルを制作した。体裁を整えねばならない。さあどうする?
★MS Wordで読み込んで編集する→2へ
一太郎で読み込んで編集する→3へ

 

2 読み込んだWordファイルではリンクが全部死んでいた。END


3 一太郎で読み込んでJTDファイルに変換した。リンクは生きている。今度はパラグラフを漢数字にしたい。
★1から一、2から二へと全置換していく→4へ
一太郎でファイルをMS Word互換形式で保存してWordで読み込んでから置換する→5へ

 

4 いつの間にかリンクが全部死んでいた。END

 

5 Wordで置換する分にはリンクは生き延びている。ではいよいよキンドルデスクトップパブリッシングにアップロードしよう。推奨形式はdocx、epub、kpfとなっている。
★docx形式でそのままアップロードする→6へ
一太郎でもう一度読み込む→7へ

 

6 プレビューしてみるとなぜかリンクがおかしくなっている。END

 

7 一太郎で再度読み込んだが、いったいどうするつもりだ?
epubに変換してアップロード→8へ
★kpfに変換してアップロード→9へ
★mobiに変換してアップロード→10へ

 

8 やった!多分成功だ。ただし、リンク部分の左右に線があってなんか見た目が変。END

 

9 ちゃなの一太郎はkpfに変換できないようだ。END

 

10 前に試した時はバグったんですよね。キンドルの標準形式のはずなのに。。。END

 

実際、キンドルの仕様はどんどん変わりますし、アマゾンさんが無償提供している変換ソフトの仕様も非常に不安定です。本稿の内容がいつまで有効か、申し訳ありませんけど私にもわかりませんので、悪しからず。。