ちゃなのゲームブック

ゲームブック作家「ちゃな」のブログです。Amazonキンドルで「デレクの選んだ魔法」等販売中!

「ドラゴンの目」実況中継 その4

どうも、ちゃなです。

 

初回は魔女蛇に負けてしまいました。

後になって、主人公は体力点を4回復させられる食料を10食持っていたことが判明しました。海外の解説サイトを見て気がつきました。

fightingfantasy.wikia.com

 

これで、戦闘自体は何とかなりそうです。

ただし、この魔女蛇は毒を持っており、3回噛まれると、治療薬がなければ即あの世行きです。

(その代わり、治療薬を飲めば、なぜか戦闘に勝ったことになります)

 

蛇を倒すと、魔女は今度は釜の中から顔を出してきます。ハンナを手招きするその手の中には「ドラゴンの目」が!

あーこれは罠だろうなーと思いつつ手を伸ばすハンナ。罠でした。釜が爆発して大火傷です。

さらに魔女は、「私ってきれい?」とお約束の台詞を吐いてきました。

「あんたなんかブスよ!」と悪態をついたら逆に感心されてしまいました。

この魔女Vigdisはなかなか、シャムタンティの丘に出てきたアリアンナ以上の食わせ物のようですね。金貨7枚とニンニクと大きな歯、そして85と数字の書かれた青銅の鍵をくれました。パラグラフジャンプの臭いがぷんぷんします。

 

次の部屋では巨大なオーガが眠っていました。忍び足ですり抜けて、そばに置いてある袋を奪います。ダガーと金の指輪を手に入れました。

 

隣の部屋では幸運のペンダントを入手しました。話し相手が嘘を言っていると光って教えてくれる優れものです。

 

突然床が抜けて、闇の中に放り出されました。ここは巨大蜘蛛の巣です。なんとか蜘蛛を退治してあたりを探ると、色んな物が手に入りました。ガラス玉、壊れたダガー、34と書かれた鉄の鍵、両端のとがった短い棒、そして革のポーチです。ポーチの中に入っている黄色いドライフラワーの匂いを嗅ぐと、ちょっとだけ勇気が湧いてきました。ハンナは気を取り直して先に進みます。

それにしてもどんどんアイテムが手に入りますね。がらくたが多いような気もしますけど。

 

鎧の置いてある部屋を抜けると、今度は女性の叫び声が!

扉を開けると、豪華な部屋の中央に檻があり、若い娘が閉じ込められているではありませんか。まさか今度こそアリアンナではないでしょうね?

 

果たして、女性は吸血鬼でした……。

ニンニクで彼女を遠ざけながら先に進みます。銀の短剣は持ってないので、戦うのは無謀というものでしょう。

 

無駄にアイテムが充実してきましたね。

次回に続きます。

 

ハンナベラ

技術点8/8、体力点14/20、運点11/11

金貨7枚

食料5食

剣、柄の壊れた斧、画家の絵、蝋燭、木彫りのアヒル、ニンニク2つ、ブリキの呼び子、小さな銀の箱、クリスタルのダガー、青銅の鍵(85)、ダガー、金の指輪、幸運のペンダント、ガラス玉、壊れたダガー、鉄の鍵(34)、両端のとがった短い棒、革のポーチ

「ドラゴンの目」実況中継 その3

どうも、ちゃなです。

「ドラゴンの目」攻略が続きます。

 

分かれ道を左に行くと、太陽の絵が描かれたドアがありました。

開けてみると、中は白く塗られた部屋です。片隅の柱に、磁器製の猫が置かれていました。なんと猫の目は宝石です!しげしげと見つめていると、その目が光り、ハンナは激しいめまいを覚えました。どうやら罠だったようです。体力点を2点失い、ハンナはよろよろと起き上がります。猫の姿はどこにもありません。

 

次の扉を開けると、そこは拷問部屋でした。鉄の処女や万力などが所狭しと並んでいます。部屋の隅にある箱を調べて、ハンナは金貨5枚、小さな銀の箱、不透明なクリスタルの刃のダガーを見つけました。好きな物を持っていって良いということなので、トラップアイテムの臭いがしますけど、ハンナは当然全部まとめて鞄にしまいます。

 

道はさらに複雑に分岐していきます。次に見つけた扉からは女性が何か唱えているのが聞こえてきました。いよいよ魔法使いの敵かも知れません。ハンナは慎重にドアを開けます。

中には、大釜をかき回す薄汚い老女の姿がありました。絵に描いたような悪い魔女ですが、怖い物知らずのハンナは話しかけてみます。

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……吸血コウモリをけしかけられました。初の戦闘です!

 

か細いハンナの腕でも倒せるはずの相手でしたが、ダイス目が悪く、かなりのダメージを受けてしまいました。

体力点はあと9点しかありません。

 

魔女は今度は37匹の疫病ネズミをけしかけてきました。ちょっと特殊な戦闘で、毎ターン、ダイス1個に技術点を足した数だけ敵を減らせますが、都度体力を失います。何とか打ち倒しましたが、さらに3点の体力点を奪われました。

本編は体力回復薬がないので結構危ないです。

 

怒った魔女はなんと蛇に変身して襲ってきました!その技術点は10点、熟練の戦士並みです。

ハンナは必死で抵抗し、持ち前の幸運で魔女の体力を削りにかかりましたが、有効打を与えられないまま、かみ殺されてしまいました……

 

今回はちょっとダイス目が悪すぎましたね……と、言い訳しておきます。

ほとぼりが冷めたらコンティニューすることにしましょう。

 

(追記)戦闘バランスきついなー、と思ってたら、実はシリーズのお約束、主人公は体力点を4点回復させられる食料を10食携帯していました!(巻末のルールセクションに書いてあります。本編には「食料と金貨10枚」とだけ書いてあってので、見落としていました)これで少しは攻略が楽になりそうです。

「ドラゴンの目」実況中継 その2

どうも、ちゃなです。

イアン・リビングストン作「ドラゴンの目」、いよいよ攻略開始です。

 

さて、ハンナが旅立ってから5日が過ぎました。火吹き山の東を抜けてようやくダークウッドの森にたどり着きます。ヘンリーの話ではここにある木こり小屋の中に、迷宮に続く落とし扉があるというのです。

 

そしてハンナは遂に木こり小屋を見つけました。小屋はとうにうち捨てられたもので、人の気配はありません。

落とし戸に入る前にあたりを探ってみると、柄の壊れた斧を見つけました。斧頭に奇妙な文様が彫ってあります。何かの役に立つかも知れないと思って、鞄に入れて持っていくことにしました。

 

ハンナは落とし戸を下りて洞穴を下っていきます。じめじめした洞窟にはスライムやネズミが出てきそうでなかなか不快です。やがて床に下りると、道が二手に分かれていました。

左の道は扉で終わっていました。体当たりで開けるのはちょっと痛そうなので、踵を返して右の道を調べてみます。

 

こちらも途中で扉が出てきました。中から、誰かが鼻歌を歌っているような音が聞こえてきます。

怪物ではなさそうなので、ハンナはこの扉を開けてみました。

 

中はなんと、画廊のような部屋になっていました。様々な動物たちの絵が飾られています。そして、部屋の中央には、今まさに新しい絵を描き上げようと熱中している年老いた画家の姿がありました。

 

悪い人ではなさそうなので、ハンナはこの画家に話しかけてみました。

「ドラゴンの目のことは話さないことになってるんだ。なにしろ、そいつを求めてやってきた輩には、二度と会うことはないからな」

なかなか怖いことを言います。

ハンナはお礼代わりに、画家の絵を金貨5枚で購入しました。荷物になることなんてお構いなしです。

 

画家の部屋を出て回廊を進むと、今度は商人Thomas Cornpepperの部屋があります。

この迷宮には色んな人が住んでいるようです。早くも路銀が寂しくなっていますが、訪ねてみましょう。

 

案の定、そこはお店でした。色んなものを売っています。

銀の短剣とかニンニクとか、なかなか暗示的なアイテムもありますね。豚のしっぽとかマッシュルームとかは何に使うのかよくわかりませんけど。。。

金貨はもう5枚しかありません。よく吟味して買わなければなりませんね。

迷った末にハンナは、蝋燭、木彫りのアヒル、ニンニク、ブリキの呼び子を手に入れました。これでもうお金はスッカラカンです。

それにしても、こんな迷宮でお店を開いてて、商売になるんでしょうか?

 

ちなみに、イラストで描かれているこのThomasはイアン・リビングストン氏その人なのだとか。

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続く廊下を歩いていると、矢の罠を踏んでしまいました。運試しに成功してノーダメージですが、運点が1点減って11になります。まだまだこんなのは序の口です。

 

次回に続きます。

 

ハンナベラ

技術点8/8、体力点20/20、運点11/12

金貨0枚

剣、食料、柄の壊れた斧、画家の絵、蝋燭、木彫りのアヒル、ニンニク、ブリキの呼び子

「ドラゴンの目」実況中継 その1

どうも、ちゃなです。

 

今日はちょっとミスってしまってゲームブック制作ができないので、先日購入したファイティングファンタジーシリーズに目を通してみました。

せっかくですから冒険の様子をリアルタイムで実況中継したいと思います!

 

題材は、「Eye of the Dragon」。ウィザードブックス社から出た、比較的新しい作品です。作者はイアン・リビングストン氏です。

Eye of the Dragon (Fighting Fantasy)

Eye of the Dragon (Fighting Fantasy)

 

 

この作品、直訳すると「ドラゴンの目」。実は同名のタイトルの書籍が結構いっぱいあって紛らわしいです。なにせ、デイブ・モーリス氏が同名のゲームブックを出していて、そちらは邦訳も出ているんですよねー。

ドラゴンの目 (創元推理文庫)

ドラゴンの目 (創元推理文庫)

 

ちなみにこの作品、主人公が魔法を使えるのが売りですが、パラグラフ構成が今ひとつな感じで、私はあまり面白かった記憶がありません。

 

さて、リビングストン版のドラゴンの目はというと、いつものファイティングファンタジーです。

ウィザードブックス版は、巻末にゲームルールとともに何人かプレロールドキャラクターが収載されています。せっかくなのでその中の一人、Hannnabella Dehabでプレイしてみましょう。愛称はハンナちゃん、もしくはベラかな?Slivertonの豪商の家に生まれたのに、財産を投げ打って冒険に出てしまった、おてんば娘です。技術点8、体力点20点、運点12。戦闘がちょっと不安ですね。。。

 

舞台はかのデストラップダンジョンのあるファングの街。ハンナがくつろいでいた酒場に、フードを被った禿頭の大男がやってくるところから、物語は始まります。そのただならぬ出で立ちに好奇心を抱いたハンナは、男に酒をおごって話を聞くことにしました。

 

男の名はHenry Delacor。名うての冒険者だったようです。彼は黄金のドラゴン像を探して迷宮探索に挑んだというのです。やっとの思いでドラゴン像のある隠し部屋に侵入したのですが、像からはエメラルド製の両目が抜き取られていました。

ドラゴン像に目を装着せずに触ると、即死してしまうというのです。なんか遠回りな呪いですね。

ヘンリーは目を盗んだ相手を追って迷宮を探し回りましたが、そこで双頭のトロールに襲われて命からがら逃げ出してきたということです。

 

もちろんハンナは黙っていません。迷宮の場所を教えて欲しいとヘンリーに迫りました。

ヘンリーは、ドラゴンの目を持ってきてくれたら、取り分を山分けしようと答えます。時価にしておよそ金貨335,000枚!アランシアの金貨は1枚1,000円といったところでしょうから、実に3億円です。換金するのが大変そうですけどね。。

 

でも、目を手に入れた後、わざわざヘンリーの元に戻る必要はないんじゃないの?

「そこでもし良かったら、この液体を飲んでもらいたいんだ」

ヘンリーが差し出したのはなんと遅効性の毒薬。14日間以内に解毒剤を飲まないと、命を落とすのだそうです。お人好しなハンナは、やすやすとこの液体を一気飲みします。

 

ようやくハンナを信用したらしいヘンリーは、鞄から何かを取り出します。それはなんと、緑に輝くドラゴンの目でした。彼は既に片方の目を見つけていたのです。ヘンリーは目をハンナに預けます。もう一つを手に入れて、黄金像に取り付ければ、像を持ち帰ることができるのです。

 

ハンナはその日興奮して寝付かれませんでした。夜が明けたら、剣と食料、10枚の金貨を携えて、迷宮に出発です。ヘンリーは酒場で待っていると言って青い瞳でハンナを見つめてきました。その目にどことなく信頼しかねる気配を感じたのは、気のせいでしょうか……?

 

ハンナの冒険が今、始まります。

ファイティングファンタジーシリーズ 版元・邦訳対照一覧表

どうも、ちゃなです。

 

ファイティングファンタジーシリーズは、ゲームブックの中で世界で最も有名な作品群といえるでしょう。

このシリーズは、スティーブ・ジャクソンイアン・リビングストン両氏によって制作され、英国のペンギン・ブックスから出版されました。本国では全59作品が上梓され、当時大きなゲームブックブームが巻き起こっていた日本でも、社会思想社から次々と日本語版が出版されていたのです。

The Warlock of Firetop Mountain (Fighting Fantasy)

The Warlock of Firetop Mountain (Fighting Fantasy)

  • 作者: Steve Jackson,Ian Livingstone
  • 出版社/メーカー: Wizard Books
  • 発売日: 2007/08/02
  • メディア: ハードカバー
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しかし、コンピュータゲームの隆盛とともにゲームブックの人気は次第に衰え、オリジナルの第60作になるはずだった「Bloodbone」は未完に終わりました。

 

その後英国では、アイコン・ブックスが権利を買い、「ウィザード・ブックス」というブランドでファイティングファンタジーシリーズのいくつかが再版されました。その際にはいくつか新作も刊行されています。

ウィザードブックス版としては、シリーズ1で29作、シリーズ2で17作が出版されました。第一作「火吹き山の魔法使い」はもとより、初期の名作「バルサスの要塞」「死のワナの地下迷宮」や、ジャクソン氏による「地獄の館」「サイボーグを倒せ」「モンスター誕生」、リビングストン氏の「迷宮探険競技」「死の軍団」といった人気の高い作品は、繰り返し選ばれています。

Creature of Havoc (Fighting Fantasy)

Creature of Havoc (Fighting Fantasy)

 

 

日本でも、初期作のいくつかが扶桑社から再版されたほか、ホビージャパンから「デストラップダンジョン」「サムライソード」「ハウスオブヘル」の三作がライトノベル風に翻案して公刊されています。

デストラップ・ダンジョン (HJ文庫G)

デストラップ・ダンジョン (HJ文庫G)

 

 

あと、地味にNTTドコモiモードアプリでもファイティングファンタジーが遊べたんですよね。特に「火吹き山再び」とかは最初で最後の日本語版だったと思います。

 

以下にお示しするのは、ファイティングファンタジーシリーズの一覧表です。左から順に、原題、著者名、発売年、邦題、オリジナル版とウィザード・ブックスのシリーズ1及び2におけるナンバリングを付してあります。

 

タイトル著者邦題PGWB1WB2
The Warlock of Firetop Mountain Steve Jackson & Ian Livingstone 火吹山の魔法使い 1 1 1
The Citadel of Chaos Steve Jackson バルサスの要塞 2 2 2
The Forest of Doom Ian Livingstone 運命の森 3 8 13
Starship Traveller Steve Jackson さまよえる宇宙船 4 22  
City of Thieves Ian Livingstone 盗賊都市 5 5 6
Deathtrap Dungeon Ian Livingstone 死のワナの地下迷宮 6 3 3
Island of the Lizard King Ian Livingstone トカゲ王の島 7 17  
Scorpion Swamp Steve Jackson (USA) サソリ沼の迷路 8    
Caverns of the Snow Witch Ian Livingstone 雪の魔女の洞窟 9 10  
House of Hell Steve Jackson 地獄の館 10 7 9
Talisman of Death Jamie Thomson & Mark Smith 死神の首飾り 11 24  
Space Assassin Andrew Chapman 宇宙の暗殺者 12    
Freeway Fighter Ian Livingstone フリーウェイの戦士 13 23  
Temple of Terror Ian Livingstone 恐怖の神殿 14 19  
The Rings of Kether Andrew Chapman 宇宙の連邦捜査官 15    
Seas of Blood Andrew Chapman 海賊船バンシー号 16    
Appointment with F.E.A.R. Steve Jackson サイボーグを倒せ 17 18 16
Rebel Planet Robin Waterfield 電脳破壊作戦 18    
Demons of the Deep Steve Jackson (USA) 深海の悪魔 19    
Sword of the Samurai Mark Smith & Jamie Thomson サムライの剣 20 25  
Trial of Champions Ian Livingstone 迷宮探検競技 21 12 12
Robot Commando Steve Jackson (USA) ロボット コマンドゥ 22    
Masks of Mayhem Robin Waterfield 仮面の破壊者 23    
Creature of Havoc Steve Jackson モンスター誕生 24 4 5
Beneath Nightmare Castle Peter Darvill-Evans ナイトメア キャッスル 25    
Crypt of the Sorcerer Ian Livingstone 甦る妖術使い 26 6  
Star Strider Luke Sharp スター ストライダ 27    
Phantoms of Fear Robin Waterfield 恐怖の幻影 28    
Midnight Rogue Graeme Davis 真夜中の盗賊 29    
Chasms of Malice Luke Sharp 悪霊の洞窟 30    
Battleblade Warrior Marc Gascoigne 最後の戦士 31    
Slaves of the Abyss Paul Mason & Steve Williams 奈落の帝王 32    
Sky Lord Martin Allen 天空要塞アーロック 33    
Stealer of Souls Keith Martin   34    
Daggers of Darkness Luke Sharp   35    
Armies of Death Ian Livingstone 死の軍団 36 14 15
Portal of Evil Peter Darvill-Evans   37    
Vault of the Vampire Keith Martin   38    
Fangs of Fury Luke Sharp   39    
Dead of Night Jim Bambra & Stephen Hand   40    
Master of Chaos Keith Martin   41    
Black Vein Prophecy Paul Mason & Steven Williams   42    
The Keep of the Lich Lord Dave Morris & Jamie Thomson   43    
Legend of the Shadow Warriors Stephen Hand   44    
Spectral Stalkers Peter Darvill-Evans   45    
Tower of Destruction Keith Martin   46    
The Crimson Tide Paul Mason   47    
Moonrunner Stephen Hand   48    
Siege of Sardath Keith P. Phillips   49    
Return to Firetop Mountain Ian Livingstone 火吹き山再び 50 16  
Island of the Undead Keith Martin   51    
Night Dragon Keith Martin   52    
Spellbreaker Jonathan Green   53 28  
Legend of Zagor Keith Martin (credited to Ian Livingstone) ザゴールの伝説 54 20  
Deathmoor Robin Waterfield   55    
Knights of Doom Jonathan Green   56    
Magehunter Paul Mason   57    
Revenge of the Vampire Keith Martin   58    
Curse of the Mummy Jonathan Green   59 27 14
Sorcery! The Shamutanti Hills Steve Jackson 魔法使いの丘   9  
Sorcery! Kharé - Cityport of Traps Steve Jackson 城砦都市カーレ   11  
Sorcery! The Seven Serpents Steve Jackson 七匹の大蛇   13  
Sorcery! The Crown of Kings Steve Jackson 王たちの冠   15  
Eye of the Dragon Ian Livingstone (新作)   21 10
Bloodbones Jonathan Green (新作)   26 7
Howl of the Werewolf Jonathan Green (新作)   29 11
Stormslayer Jonathan Green (新作)     4
Night of the Necromancer Jonathan Green (新作)     8
Blood of the Zombies Ian Livingstone (新作)     N/A

内容は基本的に公式サイトやWikipedia等からの引用です。私自身が各作品の日本語版の有無をしばしば間違えるので、備忘録的に作ってみました。ご参考まで。

 

fightingfantasy

List of Fighting Fantasy gamebooks - Wikipedia

ファイティング・ファンタジー - Wikipedia

ファイティングファンタジーシリーズ35周年

つい大人買いしてしまいました。。。

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ファイティングファンタジーシリーズが今年35周年を迎えます。

 

fightingfantasy

 

ファイティングファンタジーと言えば、英国から始まったゲームブックのシリーズです。記念すべき第一作はスティーブ・ジャクソンイアン・リビングストン両氏による「火吹き山の魔法使い」。本国では何度も装丁を変えて再販されています。

The Warlock of Firetop Mountain (Fighting Fantasy)

The Warlock of Firetop Mountain (Fighting Fantasy)

 

 

ファイティングファンタジーの特徴は、遊びやすくバランスのとれた戦闘システム。主人公はゲーム開始時にサイコロで技術点、体力点、運勢点を決めます。戦闘は、主人公と敵とでそれぞれ技術点にサイコロ2つの目を足して、低い方が体力点を2失うというシンプルなものです。運試しに成功するとダメージを増減できますが、運試しをするために運勢点が減少していき、運試し自体が失敗しやすくなっていきます。

 

ほとんどの作品は400パラグラフで構成されています。当時としてはこれが標準的な長さでしたが、今読んでみると結構読み応えを感じますね。

スティーブ・ジャクソン最後のゲームブック作品とされた「モンスター誕生」は460パラグラフの大作でした。

Creature of Havoc (Fighting Fantasy)

Creature of Havoc (Fighting Fantasy)

 

 

現代教養文庫から邦訳版も出版されていました。本家の60作品中、全部で30作あまりが翻訳されています。

 

35周年を記念して、新作「The Port of Peril」が公刊されるそうです。更に盛り上がっていくといいですね!

吸血鬼の洞窟 チャート解析

どうも、ちゃなです。

 

フローチャートを用いて古典ゲームブックを解説するシリーズ第5回。今回はデイヴ・モーリス氏の「吸血鬼の洞窟」です。

吸血鬼の洞窟 (創元社推理文庫)

吸血鬼の洞窟 (創元社推理文庫)

 

 

本作は290パラグラフ単方向。主人公は吸血鬼テネブロン卿を倒すために単身敵の館に乗り込むことになります。

パラメータは体力、精神力、敏捷性をダイスで決めるだけのオーソドックスなシステムです。戦闘時にはサイコロを2つ振って、敵の攻撃力より大きい目なら敵の体力を3減らし、小さければ主人公が傷を負うというシンプルなものです。精神力や敏捷性は成功判定に用い、冒険中に値が変化することはあまりありません。

 

特徴的なのは、冒険中に見つけたお宝のいくつかに値段がついていることです。単にエンディングに到達するだけでなく、どれだけ金貨を稼いだかを誇ることができます。

とはいえ、アイテムの数はあまり多くありません。

 

さて、フローチャートはこちらです。

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基本的に一本道ですね。

デッドエンドはそれなりに多いのですが、必須アイテムがなくて詰むという展開はあまりありません。真の道を通ろうとすると、銀の燭台、金の腕輪、銅の鍵、銀の鍵という連鎖が発生しますが、なくても横から抜けることが可能です。最重要アイテムは十字架と鉄の意志の薬で、これらは貴重な味方であるハルカス神父が必ず進呈してくれます。

 

さて、順に見ていきましょう。

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最初の選択で門をよじ登ろうとするといきなり確率で即死します。

 

その後は敵地で寝ようとしたりしなければスムーズに進み、パラグラフ215でハルカス神父からランタンと十字架又は薬をもらえます。この神父、十字架と薬のもう一方は後から来る者のために取っておきたいと言うのですが、すなおに主人公に二つとも渡してくれればいいのに……。

なお、十字架と鉄の意志の薬のどちらをもらうかですが、十字架の方が汎用性が広くてお勧めです。ただし、十字架は終盤でも手に入ります。

 

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丁寧に進んでいけば、銀の燭台、メビウスリング、大理石の骨が手に入ります。

十字架がないと体力を削られたり、場合によってはデッドエンドになったりします。

 

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パラグラフ75、騎士の遺体から入手できる「青の剣」は、実は吸血鬼にとどめを刺せる唯一の武器です。またこの剣は決して壊れませんので、持っていって損はありません。

パラグラフ229の厨房では様々な食材が手に入りますが、最優先すべきは当然、ニンニクです。チーズは意外な使い方をします。

パラグラフ70で黒のクイーンに勝つと、体力が全快する上に、能力値を強化できる貴重なチェスピースをもらえます。

 

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ルートが複雑に分岐しています。

 

パラグラフ58では強敵ワイトが出現します。ニンニクで立ち向かおうとすると即死するので注意。銀の燭台があれば戦うことができ、倒すと金の腕輪が手に入ります。この腕輪は銅の鍵を入手するためのカギになっています。なお、ここでメビウスリングを使うと、一気に終盤までワープします。

 

パラグラフ38で骸骨の音楽に魅了されそうになったら、チーズを耳に詰めましょう。間違っても食べてはいけません。ここで金のフルートが手に入ります。

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銅の鍵を入手していれば、パラグラフ200で魔女の部屋に入って銀の鍵を手に入れるチャンスがあります。途中のポーションで能力値を全快させることができますが、毒薬も混じっています。

 

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銀の鍵があれば、パラグラフ101の宝石部屋には入れます。ここでは炎を防ぐトパーズが手に入ります。なお、サファイアを取ると、なんとスタート地点にザップされます。

 

パラグラフ182のコウモリの群れにニンニクは効きません。金のフルートを使うか、黙って耐えてください。

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いよいよ終盤です。

 

パラグラフ263の部屋ではコブラの彫像が手に入ります。一種のトラップアイテムですが、120金貨という高値で売れます。

神父から鉄の意志の薬をもらっていたのであれば、パラグラフ90で巨大蜘蛛を倒して十字架を入手しておきましょう。

そのすぐ後、パラグラフ50ではヘルハウンドとの戦闘があります。トパーズがなければ火炎の息に気をつけねばなりません。

 

パラグラフ283でいよいよ吸血鬼テネブロン卿との対決です。いきなり襲いかかったりせず、まず卿の催眠術を防ぐために十字架か鉄の意志の薬を使ってください。その後の最終決戦では、ニンニクが役に立ちます。とはいえ、青の剣がなければ卿に直接とどめを刺すことはできません。逃げてしまってもOKです。

 

こんな感じです。

古典的なダンジョン冒険もので、吸血鬼との対決という雰囲気は良く出ています。ただ、ゲーム性に関しては、種々のアイテムの存在感がいまいち薄かったり、主人公の選択によってあまり展開に変化がなかったりと、ちょっと地味な印象を受けます。

 

デイヴ・モーリス氏は、同系統の作品をいくつか上梓した後、TRPG色とタクティカルコンバットを全面に押し出した「ブラッドソード」五部作で一世を風靡しました。この作品は最終巻が未訳という可哀想な目に遭っていますので、いずれご紹介できればいいなと思います。

 

なお、本稿は原著に基づいて執筆しました。そのため、邦訳とは一部訳語が異なっているかもしれませんことをお詫びしておきます。