ちゃなのゲームブック

ゲームブック作家「ちゃな」のブログです。Amazonキンドルで「デレクの選んだ魔法」等販売中!

護国記リプレイ その28

ゲームブック「護国記」のリプレイも遂に28回目。いよいよ最終決戦の趨勢も見えつつあります。

護国記 (幻想迷宮ゲームブック)

護国記 (幻想迷宮ゲームブック)

 

 

主人公たちは3体の双角鬼を倒したものの、アンデッドの軍団に繰り返し襲われて満身創痍です。

 

いよいよ危ないというそのところで、言ノ葉チェック。すっかりおなじみの「毒原を」です。

主人公はおもむろにツヴァルカン謹製のポーションを取り出してごくごくと飲み干します。おお、こんなところでお助けアイテムだなんて!いつもエリクサーをしこたま抱えたままエンディングを迎えるちゃなとしては、オートでアイテムを有効活用してくれるのは有り難い限り。

 

しかし、敵は文字通りのアンデッド。キリがありません。

もはや味方は全滅。……ぜ、全滅う?

おまけに地下道からはマンティコアがたくさん。あー、これはあれですね。以前倒した中ボスが雑魚キャラ扱いで湧いてくるやつですね。

これはきつい。。。あの勇者ドゥーエでさえもがっくりと膝を折っています。「The Elder Scroll IV: Oblivion」のオープニングで戦士ががっくりと膝をつくシーンを思い出しました。

 

それでもライゼは自分を信じる!仲間よりもまずは自分を信ずることを選びます。

マンティコアを片っ端から真っ二つにして、言ノ葉1「私は」を手に入れました。

 

そんなライゼを絶望の淵に叩き込むのは、骨竜の影。

ボーンドラゴン。リッチやドラゴンゾンビと並ぶアンデッドの王者。「ヒーローズオブマイトアンドマジック3」ではネクロポリス軍の頂点に位置するクリーチャーですね。炎の息も魔法も使わないけど、単純に空飛んでタフで強い!

流石の英雄たちも、いよいよお手上げ。

いよいよ限界を迎え、主人公は万感の思いで空を仰ぎ見ます。

……ん?空を仰ぐ?

 

ここでなんと、翼竜ヴァイベルンの登場です!

そういえば、1ヶ月前に転生して間もない頃、この翼竜とは言葉を交わし、空を見上げるとき助けに来てやろうと約束してくれたのでした。まさに、一番美味しいところを持っていくハン・ソロですねー。

 

ヴァイベルンはライゼを乗せて大空に舞い上がります。そして口から灼熱の業火を吐いて、骨竜を消し炭にしてしまうのでした。

 

ちなみにワイヴァーンというと「ヒーローズオブマイトアンドマジック3」では毒と飛行能力を持っているものの、ドラゴンには敵いません。このヴァイベルンはそもそも不死身ですし、翼竜というより神竜と呼ぶ方がふさわしい気がします。

 

辛くも勝利を得た主人公は王城へと凱旋します。そこに待っていたのは王女ヴィルファン。どうやらライゼのことが心配であとを追いかけてきたご様子。

ここでちょっと気になるのは、「自分が思いを寄せる相手が」と王女が言うこと。私は、ライゼと王女は王都襲撃からの逃避行で急接近したのかと思っていたのですが、その1ヶ月前から王女はライゼに特別な思いを抱いていたのでしょうか。。。

ヴィルファンは壱の国に伝わる古い歌を歌い始めます。その歌声は生き残った戦士たちの心に染み入り、いつしか大合唱となって調停寺院を包み込んでいきました。このシーンは是非実写映画で観てみたい!

 

その日の夜、ライゼの寝室をヴィルファンが訪ねます。ヴィルファンはライゼに残りの邪遺物を届けに来たのでした。魔神召喚に必要な5つの邪遺物がここに揃うことになります。

(ここでちょっとだけ意味ありげなモノローグがあって、次のパラグラフに移るのですが……二人は何をしてたのかな?)

間もなくフィオレンティナから、魔神の祭壇が見つかったとの報告。これで魔神召喚の準備が整いました。

いよいよ正真正銘、最終決戦です!待て次号!

護国記リプレイ その27

「護国記」のリプレイも第27回。全30回で美しく締めくくりたいところです。

つまり、これ以上の失敗は許されない! 

護国記 (幻想迷宮ゲームブック)

護国記 (幻想迷宮ゲームブック)

 

 

リアルシャトレンジェの最初に巻き戻ります。

まず、小鬼には剣歩兵を。

巨人が襲ってきたら、今度は穴熊で撹乱します。

……しかし、両翼から攻め込まれ、やはり敗北。

どうも手勢が足りないようです。

 

してみると、今度は釣り出してみましょう。巨人の侵攻に対していったん歩兵を下がらせます。

そう、開戦当初、巨人は攻城兵器を恐れて奥に隠れていたんですよね。のこのこ出てきた巨人を的に、大石と火矢が降り注ぎます。さらに戦士団が追撃して一網打尽。

 

しかし敵にはまだ魔犬と翼魔がいます。今度は魔犬に穴熊を当ててみます。

残る翼魔には騎兵……大丈夫かなあ?

 

……と思ったのもつかの間。騎兵は弓を装備していました!

先に言えよ(ボソリ

ファイアーエムブレムヒーローズでも、騎馬弓は最強ユニットですからねー。

 

見事勝利!……ところがどっこい、敵はネクロマンシーで死体を操ってきました。これではきりがありません。おまけに敵の一角には強そうな双角鬼が3体もいます。さらには騎兵に対する槍衾まで使われ、このままではじり貧です。

 

敵が密集陣形なら、投石攻撃で一網打尽にしてやりましょう!

……ダメでした。ならば弓矢で!

……これもダメ。ええー?じゃ、じゃあ歩兵で包囲して。

……ダメですか。これ、何度でも選択肢が出てくるけど、順番に選ばないと先に進めないギミックじゃないですよねえ……?

 

正解は、一番間違えっぽい「歩兵で正面攻撃」でした。

正確には、乱戦しつつ側面から別部隊で叩くことで、槍衾の機動面の弱さをつくというもの。「鉄床戦術」と言うんだそうです。いかにもオリジナルな名称ですが、ちゃんと実在しています。古代ギリシャで編み出され、近年では朝鮮戦争でも用いられたんだとか。

鉄床戦術 - Wikipedia

 

いよいよ大将戦。ドゥーエとブラクストンと並んで主人公も出撃します。

しかし、ちょっと不安ですね。いくら邪大剣を携え、戦術書を無限に読み漁っていても、ライゼの筋力と反射神経は文化系ですから。。。

 

と思いきや、主人公たちは双角鬼をあっさり一蹴。

しかし敵のネクロマンシーがますます強固になっていきます。

言ノ葉5をチェック。……持っていません。たぶんこの言ノ葉は主人公の戦闘技術を示していますね。。

続いて言ノ葉2をチェック。今度は「戦友と」ですね。

……あれ、選択肢にありません。。。

どこかで読み間違えたかなあ。

言ノ葉5を持っている方のパラグラフを覗いてみると、シーンは一緒で、「戦友と」が選択肢に出てきます。取りあえずそちらで読み進めましょう。

護国記リプレイ その26

ライゼの長い旅路も遂に、たぶん本当に終盤に差し掛かってきました。

護国記 (幻想迷宮ゲームブック)

護国記 (幻想迷宮ゲームブック)

 

 

弐の国の崩壊した二層城に、英雄たちが集結します。

これまでの振り返りを行い、来たるべき魔神との決戦に備えようとしたその時、悪魔の軍勢が押し寄せてきたとの報告が……って早いよ!

なんか、地平線が、空も海も黒い靄に覆われています。あれ全部魔物ってやつですね。。映画とかでは今日び見慣れつつある光景ですが、実際に遭遇したらもう裸で逃げ出すしかありません。

しかもこの魔物たち、五国ネイティブではなく、東夷に稀に見られる程度のもののようです。もしかしたら異界から湧いて出てきているのかもしれません。

連合軍はとにかく防衛線を張ることにします。うってつけの場所といえば、大堰堤ですね。

 

先日訪れた調停寺院で、会議の続きです。どうやら先の魔女マーテとの戦いでフィオレンティナが霊樹ルトドラゴラを召喚してしまったのがまずかったようです。

とにかく、ここで悪魔の軍勢を退け、魔神の本体を叩くしかありません。

ドゥーエが軍の準備をしている間に、もと司書のライゼとしてはちょっと読書を。。。

 

地図を開いてみます。すると、過去の行動についてフラグチェックするという珍しい選択肢が。

「散の国で、ブラクストンとともに空洞の底へ落ちたことがある」

ええ、ありますよ。言ノ葉チェックしたのにイベントが起きずに合流してしまったあれですよね。

まさかここであの経験が活きてくるとは。

もう一度言ノ葉チェック。「毒原を」

……何も展開しませんでした。また2行で終わりです。やってくれますねー。

ここで招集がかかりました。

 

敵は整然と軍を進めてきます。大軍を操る敵将の統率力は大したものですね。しかし、ランゼも作戦級の戦いならシャトレンジェで研究済み。私の頭の中では、カメラがランゼ視点からずっと上に伸びて、戦場全体を俯瞰するイメージです。

ここでは彼我の戦力をフィオレンティナが数値化して教えてくれます。まずは敵の小鬼をどうするか。選択肢は剣歩兵1000か戦鎚戦士団1300。

……どちらも単位当たり戦力は変わらなさそうですね。となると、ここは兵力を温存して、剣歩兵から先に使いましょう。

 

「チェスでもまずポーンからだ」と、マグニートー様も仰っています。

 

開戦後、敵の小鬼は意外と機敏らしいとの情報。剣の方がハンマーよりスピードで有利なので、ここは正解したようです。

しかし、敵はここで巨人軍を投入。うーん、次の手は……

 

穴熊は伝令の役目もあるし、現状維持や撤退では戦線が崩れる。ここは戦士団を追加投入します!

 

しかし、ツヴェルクの戦士たちは渋滞してしまった様子。うーん、失敗かな。。

続いて、魔犬に対して、穴熊か騎兵か。敵には翼魔も控えているのですが、そっちは犬や馬では話になりませんよねー。弓兵がいないと。。。

ここはランスチャージに期待して主力たる騎兵をぶつけましょう。

 

……おっと、まずまずいい戦いをしているようです。さて翼魔に対しては……穴熊しか選択肢がないorz

空からの襲来を受けて、あっさり絶命しましたとさ。えー、誰か弓を装備してる部隊はいましたっけ……?

護国記リプレイ その25

さて、このリプレイもついに25回。なんとか30回くらいでまとまらないかなー。無理かなー。

護国記 (幻想迷宮ゲームブック)

護国記 (幻想迷宮ゲームブック)

 

 

オーガを倒して通路を進む主人公たちに立ちはだかったのは、3つの獅子の頭を持つキュベレア=ドライフという魔獣でした。キメラの一緒でしょうか。呪文も使えるようだし、手ごわそうですよ!

 

今度は4択です。うーん、突撃は能がない。密集防御だと範囲呪文で一網打尽にされるおそれあり。敵前逃亡は論外。というわけで、散開!というかこの面子なら各自で勝手に戦った方がパフォーマンスが上がるでしょう。。。

 

……と思ったのですが、残念ながら誰も敵の呪文詠唱を妨害していない!えー、そりゃないよー。LAKANITOっぽい窒息呪文にやられて(ちゃなの脳内では)責任の擦り付け合いをしながら崩れ落ちる英雄達。。。

 

……というわけでコンティニュー。仕方ないので今度は突撃します。

しかしここで言ノ葉チェック。「中原を」「切り拓く」、うーん、どちらもないですね。。

 

そういえば、さっき毒草師のツヴァルカンが魔獣について解説してくれましたが、その前に言ノ葉チェックがありませんでしたね。他のルートでも毒草師と合流する展開なのかな?

 

……なんて考える間もなく、再び敗北orz

 

じゃ、じゃあ、防御、するしか……。

これでは窒息の呪詛には無力かと思いきや、ドゥーエの神剣の加護が呪詛の効力を散らします。こうなればもう、魔獣の体だって所詮は物体。神剣に切れぬものなし!

 

パルツィファルリゴメール 攻撃力150

★神剣:攻撃したとき、相手の防御力を0として扱う。

★天神の加護:敵対的呪文を一度だけ打ち消す。

 

カードゲーム風にしたらこんな感じ?強すぎますね。

 

しかし、こんな魔獣が王城を闊歩している時点で、もはやここは人間の住む場所ではなくなっているということです。主人公たちは気を引き締めつつ玉座の間に急ぎます。

 

果たして、玉座に座っていたのはいかにも悪そうな将軍。ドゥーエによると、元「浮沈剣士」セベリシモ=ドだそうです。ドゥーエとは称号を取り合う因縁があるというわけですね。

そして、彼の傍らにたたずみ、背後で兵士たちを操っている「魔女」。

 

敵は将軍のほかに細剣兵と双剣兵。そして魔女。こちらはライゼとブラクストン、ドゥーエ、そしてツヴァルカン。4対4です。

といったってツヴァルカンの武器は知識であって、白兵戦で役に立つとは思えない。実質3対4ですよねー。

 

まずブラクストンをどちらに動かすか?

うーん、情報が少ない。

手数の多そうな双剣兵にブラクストンの防御力で対抗してもらおうかな?

 

……続いて第二手。敵の将軍はやっぱりドゥーエに任せるとしましょう。

 

予想通り、浮沈剣士同士の決闘が始まります。二人とも左手に短剣を持っての二刀流。レイピア+マン・ゴーシュみたいなイメージかな?初心者だと自分の手を刺しちゃいそうですねー。

実力はほぼ互角。二人はもんどりうって倒れます。その先には今まさに詠唱を終えようとした魔女の姿が!

 

ここで言ノ葉4チェック。えー、持っていませんとも。

……おや?

言ノ葉4がない場合のリンク先がありませんね。。乱丁かな?

困ったことに、一度再ダウンロードを試した関係で、前のパラグラフに戻ることができなくなりました。こうなると、パラグラフ番号を振らない「シームレスフラグシステム」の弊害が出てしまいますね。。普通のゲームブックならぱらぱらとめくってやみくもに関連するシーンを探すところですが、本作でそんなことをすれば荒海に投げ出されてしまいます。

幸い、幻想迷宮書店さんにお問い合わせしたところ、ものの1時間ほどでお返事をいただきました。暫定措置として、言ノ葉4がない場合は、「夢見心地を」を選べばいいそうです。この対応の速さはとても有り難いですね。

 

さて、話を続けましょう。

魔女の声にライゼは聞き覚えがあります。マンティコアの陰にいたあの人ですよね。彼女の名前は……マーテ!

 

……待て待てマーテ。誰でしたっけ?

うーん、出てきたかな、そんな名前。もしかして読み飛ばしたかもしれないので、ちょっと検索してみましょう。

……ありゃ、135か所もヒットしました。これはそっ閉じして、読み続けることにします。

 

マーテは巨大なファイアボールを放とうとします。それを阻止したのは三英雄に並ぶ錬銀術師フィレンティナ。

彼女の大召喚で気勢を削がれたマーテは撤退します。

二層城は半壊状態です。ちょっと三下感の漂っていたド将軍も圧死。

 

国王デュレックスは避難していて無事でした。囚われてはいなかったようですね。彼の顛末はもしかして別展開で明らかになるのかな?

そして闇公子ヴェルファーノも到着します。これで三英雄はじめ主だった重鎮たちが一堂に会することになりました。

そこで行われるのは、「護国会議」。おお、五国と護国を掛けているんですね。まさに本書の核となる名場面になりそうですよ。

護国記リプレイ その24

「護国記」連載(?)リプレイも第24回。ちなみに私のブログはこれが100記事めになります。

護国記 (幻想迷宮ゲームブック)

護国記 (幻想迷宮ゲームブック)

 

 

さんざん悩んだうえ、ちゃなのライゼは直接戦地に赴くことを決断しました。そうすれば情報収集と戦局への介入を一度に行えるという判断です。王様に話したところで戦場の将軍に指令が伝わるまでには時間がかかってしまうでしょうしね。

かくしてライゼは義勇隊、フリーランサー「インカルナ」を結成することになります。

 

戦地でライゼを待っていたのは、予想通り、弐の国の勇者ドゥーエでした。ブラクストンはドゥーエに問い詰めます。戦場の中央で当代の巨人同士が相まみえて互いの義を問う……ぞくぞくする展開ですね!

ここで勇者に対してどう振る舞うの選択です。ここは剣で語るしかない!

 

……とここで言ノ葉チェック。言ノ葉……5……?

「押し通る」「切り拓く」どちらもなんかの技能っぽいですが……もちろんどっちも聞いたことがない!

 

あー、これは死んだな。

本編でも語られている通り、ライゼが三英雄を相手に戦えたのは、何度も輪廻して訓練したことよりも、相手の出方をあらかじめ知っていたことが大きかったんですよね。トレーニングで記憶は定着しても、筋力や運動神経はリセットされてしまいますから。

あっさりドゥーエに首を刎ねられてジ・エンド……と思いきや、調停戦士ブラクストンが助けに入ってくれます。おお、なんという男気!

 

この、シュッとした強敵の一撃を武骨な戦士が体張って食い止めるという展開、しびれますねー。絵的には、「ドラゴンクエスト ダイの大冒険」の魔剣戦士ヒュンケル対獣王クロコダインな感じでしょうか。いや、ちゃなの中では弐の国の勇者ドゥーエはもっと筋骨隆々なイメージですけどね。。

 

結局、ドゥーエは盟友ブラクストンの説得に応じて矛を収めてくれました。

ここで言ノ葉2「戦友と」をゲットです。

 

とにかく、弐の国の城へと向かう3人。王命を受けている以上、全軍を翻すわけにはいきません。ドゥーエの話では、筆頭諸侯アークデュッケ公爵から指令を受けたとのことです。どうもきな臭いですね。この人が何らかの思惑で勅命書を偽造したのではないかしら?例えば、全軍が不在の間に自分が都でクーデターを起こすとか。。。

 

一行は南洋に面する弐の国の王城「二層城」に到着します。この、ちょくちょく挟まれるけれんみのない名称が、なんかリアルでいいですよねー。いかにも地域の住民が誰からともなく呼び始めたみたいな雰囲気があります。この城は祭りのたびに開放され、毎日装飾をつけ足す内装があったり、水や樹木と調和する一角があったり、実に美しい城塞のようです。

 

入城しようとしたところで一行は門番に呼び止められます。勇者ドゥーエが顔パスできないなんて、この門番モグリだな!……と思ったら、人間じゃなくて大牙(オーガ)でした。この語呂合わせはちょっと笑っちゃいますね。。

 

もちろん速攻を仕掛けます。主人公が1匹、勇者の神剣が1匹を一瞬にして屠りました。重戦士であるブラクストンは出番なし。

 

この展開は実に合理的ですね。

ファイアーエムブレム」のようなターン制のタクティカルコンバットでは、もっぱら攻め立てて反撃させずに敵を倒しきるか、重戦士を前に出して敵を釣り出したうえで反撃で仕留めるか、大きく2つの戦い方があります。そしてこういう力だけの三下雑魚には、前者の方が基本的に間違いないものなんです。

 

しかし、主人公の前には新たなる脅威が。。。

護国記リプレイ その23

波刀風賢治さんのゲームブック「護国記」のリプレイも始まってから3週間が過ぎました。 

ゲーム内時間ではマイナス3週間くらいでしょうか。。。

護国記 (幻想迷宮ゲームブック)

護国記 (幻想迷宮ゲームブック)

 

 

さて、これまでの復習を。

壱の国の衛士ライゼは突如「三英雄」に襲われて国王もろとも命を落とします。しかし偶然掴んでいた「残穢石」の力でライゼはタイムリープ。王国最後の日を何度も繰り返すうちに明らかになった驚くべき真実、それは国王が魔神を復活させようとしていたこと。しかもその真意は、力を蓄えすぎる前に魔神を抑え込むためでした。ところが、この一カ月間に起きた全土の災厄のせいで魔神は既に攻略不可能なまでに強大になっていました。ライゼは一か月前にタイムリープして各地を巡り、災厄を抑えて魔神の力を削ぐべく奔走します……

私のライゼは散の国に向かい、ヒドラマンティコア、そして水龍を打ち破りました。そして前世で何度も刃を交えた三英雄の一人、調停戦士ブラクストンと邂逅を果たしたのです。

 

……なんて、まとめてみた後で読み進めたら、なんと。ライゼがツヴェルクの民の前で大演説。今ちゃなが書いた内容をそのまんま講釈してくれてました。。うーんシンクロ率高い。

 

さて、本題に入ります。「正しい道を知っている」プラス「苦労を重ねている」ライゼはもはやカリスマ的存在。これ、現実でも説得力のある人の特徴ですよねー。ツヴェルクの民の絶大なる信頼を勝ち取るのも必定でしょう。

ところが、そんなライゼのもとに、弐の国の全軍が中原に進軍を開始したとの知らせが入ったのです。

これはおかしい。ライゼの知る歴史では、弐の国は少数精鋭で壱の国を攻めていたはず。まさか、歴史が変わった……?

……だけならお約束ですが、今回のライゼの行動が弐の国の歴史に干渉するとはちょっと考え難い。だって弐の国には一切踏み入ってませんからねー。

 

ライゼは自分の行動が弐の国にばれている可能性を考えます。でもこれも微妙に変。魔神が復活して得をする国は基本的にないはずだから、なんならライゼの正体がばれた方が一致団結できるはずなのに。。。

うーん、どうも、誰かの悪意を感じます。もしかしたら、ライゼと魔竜以外にも輪廻に干渉できる存在がいるのかも。

 

とにかく情報収集、そして介入しなければなりません。少し待って情報を集めるか、弐の国の王城に急ぐか、いっそ戦地に赴いて体を張って争いを止めるか……と思いあぐねたところで言ノ葉チェック。

……あ、ここ選択肢じゃないんだ。。

 

毒草師ツヴァルカンが同行を申し出てくれました。

そこで選択肢です。

なるほどー。やはり言ノ葉チェックは、最初に赴いたルートで得た情報や知己をフォローするための一時的な分岐と読みましたよ。

 

さて、ここは重要な選択です。散の国に留まるか、弐の国の王城に向かうか、戦地に赴くか……

護国記リプレイ その22

長編ゲームブック「護国記」もいよいよ終盤……に差し掛かりつつあるのでしょうか?

本編はパラグラフ番号がないため、全体の長さがまったく見当つかないのが長所でもあり短所でもありますね。

(実は巻末の「特異点」を見ると、章立てが書いてあるので予測が立つのですが、ちゃなは敢えて目を背けています)

護国記 (幻想迷宮ゲームブック)

護国記 (幻想迷宮ゲームブック)

 

 

さて、ツヴェルクの信頼を得てミスリルチェインを譲り受けた主人公は、「綺麗すぎて」害をなしているという水龍を退治するため、地下坑道の奥深くへと進んでいきます。苔むした岩塩坑の終わりから水に飛び込むと、ほどなく巨大な影が目の前に迫ってきました。ここで言ノ葉チェック。

 

やはり、こいつが水龍ハイドラグーンのようです。大きいです。最近とみに好戦的になってきたライゼ君、水龍を魔龍レヴィアトの劣化版と誹り、魔神との模擬戦とばかりに襲い掛かります。

しかしここで切り込むのは愚の骨頂。なんせ水の抵抗がありますからね。剣を振り回すのは愚策。ここは敵の力を逆用して串刺しだ!

 

……と思ったら水龍は大きな口を開けて吸い込みに来ました。何とか耐え忍びます。息が苦しい!しかしここは我慢……!

 

……水龍の体当たりで一巻の終わりかと思われたその時、思わぬ援軍が入ります。なんと、調停戦士ブラクストンが助太刀してくれました!

 

水龍を倒した主人公は、あらためてこの時間軸のブラクストンにすべてを打ち明けます。大災厄を防ぐために共に戦いたいと。しかし、前の歴史での自分たち三英雄の全滅を聞かされた調停戦士、さすがにいい顔はしません。

ここは距離を縮める目的も兼ねて、ちょっと坑道を寄り道していきましょうか。

 

ところがブラクストンが派手に転んだ拍子に床が崩れ、二人は地の底へ。驚いたことに、坑道の最下層の更に下には、巨大な竜の神殿がありました。

ここで言ノ葉チェック、なのですが、「毒原を」に続くパラグラフはたった2行。主人公はあっさり帰途につきます。どうやらこの神殿は、別のルートで経験したイベントに関連する施設のようです。

 

さてここでメタ思考なのですが、私はこれまで「言ノ葉」というフラグを1つしかゲットしていません。言ノ葉3「毒原を」ですね。そして選択肢に出てくる言ノ葉はいつも(毎回ちゃんと数えたわけではありませんが)6種類。

こういう構造は、ちょっと珍しいですね。

言ノ葉3は、王城を出て最初にどこに向かったかを示しているのではないかと予想しています。してみると、最初の道の選択が後々まで展開に影響していることになります。

他方、毒沼に入ってからここまでは、なんとなく一本道な展開に思えるんですよね。その後の分岐では新たな言ノ葉が全く出てきません。

もしかして、最初のルート選択によって6通りの途中経過があるものの、結末は一緒なのではないかなあ……?

最初のルート選択でバッドエンドが確定しているとしたら、ちょっと意地悪すぎる気がしますしね。

 

あと考えられるのは、6種類のルートがあるわけではなく、こなしたイベントの組み合わせによって言ノ葉が変化するというギミック。

例えば、ヒドラと水龍を倒したら「言ノ葉3を「草原を」に変更せよ」なんて指示が出てきたり、とか。

 

拙著「デレクの選んだ魔法」では、単一のフラグワードを次々に上書きさせることでフラグ管理を一元化しています。その数は実に640種類!

デレクの選んだ魔法 (ちゃなのゲームブック)

デレクの選んだ魔法 (ちゃなのゲームブック)

 

 

そうだとすると、各地を回る順序が大事になってきますよね。

こっちの方が、本編の展開にマッチしているような気もします。

 

そもそも「言ノ葉1」と「2」はどこ行ったんだ、って話ですよねー。

まあ、「言ノ葉10」まで出てきたら覚えきれませんから、せいぜい3~4つくらいかな、と思いますけど。。。

 

ゲームブックでは、一冊ごとにシステムを一から構築できるうえ、単純なギミックなら事前説明が要らないので、出てきたギミックがどのような役割を果たしているのかが見えづらいという特徴があります。そうしたシステムの裏を読み解くのも、ゲームブックならではの楽しみ方かな、と私は思っています。