どうも、ちゃなです。
ゲームブックのチャート解析第3弾。今回は、スティーブ・ジャクソン氏の「さまよえる宇宙船」です。
さまよえる宇宙船―ファイティング・ファンタジー (4) (現代教養文庫24)
- 作者: スティーブ・ジャクソン,浅羽莢子
- 出版社/メーカー: 社会思想社
- 発売日: 1985/09
- メディア: 文庫
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初出は1983年。343パラグラフ単方向。日本語版は教養文庫から出たきりで絶版になっています。
iOSのアプリでもプレイ可能です。(多分。私は実は購入していません。)
Tin Man Games | Starship Traveller
舞台は遠い昔、遙か彼方の銀河系……ではなく、地球を飛び立った宇宙船がトラブルで別の宇宙にワープしてしまったという局面で始まります。主人公は宇宙船トラベラー号の船長。数多くの乗員を守り、銀河の星々を巡って、地球に帰るための手がかりを探さねばなりません。
本作は、ファイティングファンタジーシリーズの一作なのですが、色々と野心的な取り組みがなされています。
とりわけ目を惹くのはパーティプレイでしょうか。本作では主人公である船長以外に、科学官、医務官、技官、保安官、警備員2名が能力値を持ったキャラクターとして登場します。個々の惑星にビーム着陸する際に、あなたは誰を同行させるかを選ばねばなりません。医療知識が必要そうな局面なら医務官を連れて行くとか、好戦的な異星人がいると思ったら保安官に任せるといった、判断を迫られます。乗員は体力ポイントをすべて失うと殺されてしまいます。また人質になったり事故に巻き込まれたりして乗員を失うこともあり得ます。誰をどのように活用し、温存するか、あなたのリーダーシップが問われているのです。
また、本作では通常の白兵戦以外に、宇宙船同士の艦隊戦や、一撃必殺のフェーザー銃を用いた銃撃戦のルールもあり、戦闘ルールが微妙に異なっています。
システムが複雑な分、シナリオは比較的簡素にできています。宇宙を旅するうちに起こりえるイベントの中には、異星人との遭遇、未知のウイルス、転送機の事故といった、スペースオペラで定番の事件が盛りだくさんですが、個々のイベントにはそれほどの深みはなく、イベント同士のつながりも希薄です。また、アイテムの類はほとんど出てきません。
さて、この「さまよえる宇宙船」、実は非常に攻略難易度が高いです。
実は私は、未だに正攻法でクリアしたことがありません。今回チャートを作成して初めて攻略ルートが判明しました。
そのチャートがこちらです。
例によってよくわかりませんが、基本的に一本道なのが見て取れるでしょうか?
この一本道のゲームブックがなぜ難しいのか、次回、詳しく解説していきたいと思います。