どうも、ちゃなです。
昨日に引き続き、ゲームブック「バルサスの要塞」をチャートで見ていきましょう。
(以下、重度のネタバレを含みます)
まずは砦に入るまで。
実はここで既に運命的な選択が待ち構えています。
灰色のパラグラフは、踏んだ瞬間クリア不可能になる、禁忌の選択肢になっています。
つまり、パラグラフ251、中庭の場面では、「どれかの集団に近づく」つまり住人に接触を持たねばなりません。どうしてかというと、パラグラフ235で手に入る「塗り薬のツボ」が、後半でガンジーをかわすために必須のアイテムになっているからです。
ちなみにパラグラフ235では、他にも銅の鍵と金貨、そして滅多に手に入らない、術のストックを増やしてくれる魔法薬まで手に入るという、大盤振る舞いになっています。
続いて、砦の中。
砦の中ではいくつかのルートに分かれており、道筋によっては行程を大幅にショートカットしたり、逆に敵に捕まって牢獄行きになったりします。
必須なのは、昨日紹介した「黒の塔」に踏み居るための鍵番号を入手することです。
番号は図書館で手に入るため、図書館を通過してしまうとクリア不可能になります。
その図書館を通るチャートが下図になります。
青く塗られたパラグラフ238を通ることがクリアの条件です。
図書館の代わりにカジノ部屋に行ってしまうと、幾ら金貨や魔法のアイテムを稼いでも、最後で詰まります。食料庫も同様です。
道中でガークを倒してブラシを入手しておくと、難易度がかなり下がりますが、必須ではありません。
砦の後半戦。
レプラコーンのオシェイマスがパラグラフ210で登場します。人を食ったキャラですが、剣+1と銀の鏡が手に入るので、この出会いは実はかなり有用です。
その後、道順によっては黒エルフから「携帯用万能棒」を奪うことも可能です。この武器はシリーズの中でも人気が高く、非常に役に立ちます。
ここからはさらに凶悪な罠が待ち構えます。
3つの宝箱を順に開けると、「蜘蛛男の瓶」が手に入ります。しかしこれは、選択肢には数多く出てくるもののまったく役に立たず、しかも敵に回ることもあるという完全なトラップアイテムなのでご用心。
砦の上層へ向かいます。
ブラシを持っていれば、バルサス・ダイアの奥方から毛皮を入手するチャンスがあります。ただし運試しが必要です。
いよいよ終盤です。
パラグラフ182で登場するガンジー。いきなり能力値にダメージを受けるうえに、こいつには武器も魔法もまったく効きません。やり過ごすには、序盤で入手した塗り薬のツボか、魔法のお守りが必要になります。ところが魔法のお守りを手に入れるルートでは錠番号がわからないので、後で詰むことになります。
続いてパラグラフ328のヒドラも、剣では倒せない相手です。確実に越えるには毛皮が必要です。妖怪写しを3回使うか、携帯用万能棒を使うことでも、足止めが可能ですが、いずれも運が絡みます。
最後の番号錠をパラグラフジャンプで抜けると、バルサスとご対面です。
パラグラフ374で満を持して登場するバルサス・ダイヤ。前座の鉤爪獣もかなりの強敵です。
バルサスを倒す手段は二つ。魔法合戦の末に剣で打ち倒すか、弱点を突くかです。戦闘となった場合、彼は技術点12、体力点19と、ほとんどの主人公を上回る強さを持っています。指輪をすり取って弱体化させるか、武器戸棚から剣を入手しましょう。携帯用万能棒を使うと、最強の武器「太陽剣」が手に入るのですが、残念ながら使う間もなく殺されてしまいます。
一番最後に「浮遊」の術がないと、この広大な砦から歩いて脱出することになるのですが、その話はまた後で、ということになっています。
「バルサスの要塞」を事前知識無しでプレイすると、大抵はガンジーかヒドラ、あるいは番号錠で詰みます。それは多くの場合、序盤の選択肢を間違えたことが原因です。
ちなみに本作は、正しいルートを選べば、能力値が最低でもかなりの確率でクリアできます。(魔法を適切に使えば、戦う相手は技術点5点くらいですみます。毛皮を盗む時の運試しに成功できるかがカギになります。)必要な魔法は、「浮遊」2つ、「骨抜き」2つ、「防御」「千里眼」の6つくらいです。「体力増強」「開運」もあった方が良いでしょう。
では逆に、一つも魔法を使わずにクリアすることはできるでしょうか?
これも理論的には可能になっています。
ただしその場合、全力のバルサスと戦わねばならないので、技術点12、体力点20以上は欲しいです。道中ガンジーに技術点を下げられますので、オシェイマスから貰う剣+1があってやっと互角です。
最後に、パラグラフ258は調べた限りダミーパラグラフです。他にも細かいエラーがあることが発見されています。
それでも、本作は屈指の名作といえるものであり、私のお気に入りのゲームブックの一つです。