どうも、ちゃなです。
新作ゲームブック「デレクの選んだ魔法」制作裏話の続きです。
重大なネタバレはありませんのでご安心を。
以前にもご紹介しましたが、本作は「魔法の王国」3部作の影響を強く受けています。
同作では「母を亡くした主人公カー・デリングが叔父の治める魔術学校に入る」など、「デレクの選んだ魔法」のプロットと相当の類似点が見られます。
実際には、私は同作を随分前にプレイしたきりで、ほとんど内容は忘れていたので、特別オマージュとかパロディ的な考えで「デレクの選んだ魔法」を執筆していたわけではありません。プロットが確定して清書を開始した頃に、「魔法の王国」を古本で買い直して再読して、存外似てしまったのでちょっとビックリしました。どうやら、私の意識下には結構ストーリーラインが残ってしまっていたようです。
本作には色んな事件が出てきます。デレクが自ら解決するものもあれば、傍観者的立場の展開もあり得ます。
当初の制作メモには、こんなエピソードのネタが書いてありました。
・究極の魔術:何かを得るためには、何かを失う
・「聖者の血」事件
・アバドン復活作戦
……はい、完成作にはまったく採用されていませんね。
そんなわけで、ストーリーはかなり紆余曲折しました。
ただ、とにかく主人公が最初は12歳の少年である以上、その成長を描く必要がある。
このことだけはずっと意識していました。
前半は学園ものっぽい雰囲気がありますが、後半では一気に権謀術数渦巻くアダルトな展開になります。
王都を巡る複雑な人間関係の中で、デレクは自身と組織と社会、そして魔術との関係性について自分なりの答えを導き出すことになるのです。
次回に続きます。